2021年秋のカラーの傾向は? 人気サロンスタイリスト3人に聞くカラートレンド予測!
毎年、新しいトレンドが生まれ続ける美容の世界。カラーのトレンドもどんどん変化しています。そこで今回は、人気サロンの美容師さん3人が、2021年秋におすすめするカラーを紹介。また、そのカラーに注目する理由やポイントなど、「カラートレンド予測」を教えていただきます。
ほのかに感じる繊細な色みに注目! おすすめは肌なじみの良いベージュベースのニュアンスカラー ――graf ヤマダケイタさん
レシピ
-
- 【ブリーチ】
アリミノブリーチ120
1剤:2剤=1:2(OX6%:OX2.8%=1:1)
※16.5Lvまでトーンアップ
-
- 【オンカラー】
■根元 | 6オークル:クリア:8ライラック =3:1:0.4
1剤:2剤=1:1(OX2.8%)
■毛先 | 6オークル:クリア:8ライラック=1:1:0.4
1剤:2剤=1:1(OX2.8%)
すべてカラーストーリー アドミオ
※比率は組み合わせ比 ※1剤:2剤は混合比
おすすめカラー|2021年はまだまだピンクに注目。ベージュベースで繊細な色みを表現
ブリーチ毛に乗せると、柔らかくグレーみのあるベージュになるオークルを中心に、ライラックを組み合わせたピンクベージュ。ライラックを組み合わせるにあたり、クリアを加えることでダメージレベルに配慮しながら繊細な淡い色みを作りました。オークルをベースにすることで暖色に振られすぎずマイルドな印象になり、どんな肌やデザインにもオールマイティーに合わせられるカラーに仕上がります。また、毛先はダメージレベルが高くピンクが残りにくいので、ライラックの割合を根元より少し多くして、毛先から塗布することが全体をきれいな一色にするポイントです。
トレンド予測|はっきりとした色みから、ニュアンス的に色みを感じるカラーにシフト。肌なじみの良いマイルドなカラーが人気に
近ごろ定着してきているブリーチカラーで、秋定番の暖色が人気になると見ています。注目しているのは、より繊細なニュアンスで色みを感じる暖色系のベージュカラー。ピンクやオレンジ、ブルーなどの色みを持たせたカラーは肌の色との相性が大切ですが、比較的肌の色に左右されにくいベージュにニュアンス的に色みを乗せれば、肌なじみ良くどんな人にも似合わせながら取り入れやすくなります。
ベースとなるベージュは、暖色に寄りすぎるとニュアンスで入れる色みをうまく引き出せないので、オークルのようなくすみ感とグレーみがあるカラーがおすすめ。ニュアンスで入れる色みは2020年までオレンジが人気でしたが、2021年に入ってピンクの人気が目立ってきたことから、この秋はピンクの需要が高まると見ています。ピンクは色落ちがきれいで、退色や次回の施術を考慮して提案しやすいのもおすすめポイントです。
ヤマダケイタKeita Yamada
graf 統括ディレクター
福井県在住。福井ビューティーアカデミー卒業後、1店舗を経てgrafへ参加。2019年より統括ディレクターを担う。多数のコンテスト受賞で培った技術を生かし「地方でもデザインを楽しめる」をモットーに、日々サロンワークに臨んでいる。似合わせを重視したデザインカラーや再現性の高いショートに定評があり、県外にも顧客を多く抱えている。また、ヘアケアマイスター マイスターライセンスを所持し、専門的かつ確かな知識に基づいたカウンセリングと施術を行っている。
■ Webサイト:https://graf-bonte.com/
Instagram:@yamadakeitaymd
おすすめは肌なじみの良いピンクベージュ。秋冬のハイトーンはダークベースにポイントで取り入れて楽しむ ――Colette HAIR 木戸口聖奈さん
レシピ
-
- 【ブリーチ(フェイスフレーミング部分)】
■根元 | アリミノブリーチ120
1剤:2剤=1:2(OX6%:OX2.8%=1:1)
■毛先 | アリミノブリーチ120
1剤:2剤=1:2(OX2.8%)
※17Lvまでトーンアップ
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- 【ベースカラー】
G6
1剤:2剤=1:1(OX2.8%)
-
- 【オンカラー】
10PINK:10NATURAL:conc.BLUE=3:1:0.4
1剤:2剤=1:1(OX6%:OX2.8%=1:1)
すべてアジアンカラー フェス
※比率は組み合わせ比 ※1剤:2剤は混合比
おすすめカラー|肌なじみ良く落ち着いた印象でハイトーンを楽しめる「ダークカラー×ピンクベージュ」
少しくすみ感のあるグレー系のダークカラーに、ペールトーンのピンクベージュを合わせ、秋らしく落ち着いた雰囲気ながらもハイトーンカラーを楽しめる遊び心あるデザイン。ピンクベージュが肌なじみ良くどんな色や雰囲気にも合うカラーなので、どのレングス・スタイルにもおすすめです。ピンクベージュは10PINKを軸にconc.BLUEを少量組み合わせて黄みを抑え、透明感と柔らかさを表現しながらピンクみを感じられるように仕上げています。襟足やサイドのフェイスラインに沿ってエアタッチで繊細に入れることで、退色してブリーチ部分とベースのコントラストが強くなっても、パートが明確に分かれることなく自然になじみ、こなれ感のあるオシャレなヘアーに見せられますよ。
トレンド予測|秋のハイトーンはポイントカラーで取り入れて。 肌なじみの良さと色落ちのきれいさが重要
2021年の秋は、ダークカラーベースに肌なじみのいいペールトーンのポイントカラーを組み合わせたデザインに注目しています。ハイトーンカラーはこれまでも若い層を中心に人気を集めてきましたが、2021年の夏ごろから30~40代の方やご年配の方からもご要望を多くいただくようになりました。一方で例年、秋は落ち着いたダークトーンカラーが人気。そこで2021年の秋は、全体のトーンは抑えつつ、ポイントでハイトーンを取り入れ、秋らしさを表現しながらハイトーンを楽しめる提案をしています。ハイトーンに挑戦してみたいけれど全頭は少し勇気がいるという方や、単色のカラーに飽きを感じてきたお客様にもおすすめです。
ベース部分はくすみ感のあるグレー系のダークカラーにすると、赤みを抑えつつ肌や全体の透明感を引き出せるため、ポイントのハイトーンカラーも際立たせてくれます。ポイントカラー部分は、黄みが残らないようにしっかりブリーチすることが重要。そうすることで、きれいなホワイトベージュに退色していき、色落ちまで楽しめます。また、ベージュニュアンスに淡く色みを表現することで、派手すぎず柔らかな秋らしい印象になります。おすすめの色みは、肌なじみが良く顔色をきれいに見せてくれるピンクベージュ。ほかにも、パープル系やオリーブ系のベージュもきれいに退色し、また人気も高いのでおすすめですよ。
木戸口聖奈Seina Kidoguchi
Colette HAIR 大通店
岩手県出身。盛岡ヘアメイク専門学校卒業後、Colette HAIRのオープニングメンバーとしては唯一の新卒入社。柔らかい質感の女性らしいショートカットを得意とし、白髪を隠さずに活かすカラーテクニックで大人女性の支持を集めている。2017年JHAライジングスターオブザイヤー部門ノミネート、2018年JHCAコンテストで東北初のゴールデングランプリ受賞など、多数受賞を果たしている。現在も日々のサロンワークに加えて、積極的にコンテストへ参加、テレビ・CMのヘアメイクも多数手がける。また各種セミナー講師も務めるなど多方面で活躍中。
■ Webサイト:https://colette-hair.jp/
Instagram:@seina_kidoguchi
洗練された艶感と柔らかな印象を作るブラウンベージュが人気に! キーワードは「シンプルだけど、なんか違う」 ――gite カワムラナオキさん
レシピ
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- 【新生部】
8NATURAL:8ASH=1:1
1剤:2剤=1:1(OX6%)
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- 【既染部】
N8:A8:G8=2:1:1
1剤:2剤=1:1(OX2.8%)
すべてアジアンカラー フェス
※比率は組み合わせ比 ※1剤:2剤は混合比
おすすめカラー|寒色にも暖色にも振られない、柔らかく透明感のあるブラウンベージュ
ナチュラルな中に透明感とまろやかさを感じる色みになるNATURALを軸に作ったブラウンベージュ。ASHで赤みを抑えることでクリアな色みになります。赤みよりも黄みが強い場合は、ASHの代わりにVIOLETを組み合わせるのがおすすめです。また、既染部にはGRAYを組み合わせてコントラストを下げつつわずかにくすみ感を表現し、全体の色みを肌なじみ良くまろやかに揃えました。寒色にも暖色にも振られることなく自然な印象で、さまざまな色やスタイルのメイクやファッションに幅広く合わせやすいカラーです。髪型は艶感を引き立たせるためにレイヤーをあまり入れないシンプルなスタイルがおすすめです。
トレンド予測|きれいで上品な髪色に注目。シンプルな中にも柔らかさと透明感のあるオシャレなカラーは美容師の腕の見せどころ!
夏までは高彩度・高明度が多い傾向にありましたが、秋に向けて逆にナチュラルがキーワードになってくると見ています。昨今の髪質改善人気でお客様の需要が「オシャレな髪色」より「きれいで上品な髪色」に流れてきているのも、ナチュラルなブラウンベージュに注目する理由です。「ナチュラルだけど、光に当たって透けたときに柔らかくきれいに見える」「シンプルだけどほかの人とは一味違う」といった洗練されたオシャレさが人気になると思います。
ブラウンは普通に作ると面白みのない印象になってしまいがちなので、いかに透明感と柔らかさを表現するかが重要です。赤みや黄み、ダメージレベルなど一人ひとりの髪の状態によって薬剤配合が変わってくるので、シンプルだからこそ美容師の腕の見せどころでもあると思っています。また、ブラウンベージュの正解は1つではありません。今回紹介した寒色にも暖色にも振られないブラウンベージュをベースに、お客様の好みに合わせて少し寒色に寄せたり、オレンジみを加えて秋らしくしたりするのも良いですよ。
カワムラナオキNaoki Kawamura
gite トップスタイリスト・統括マネージャー
山梨県出身。山梨県美容専門学校卒業後、1店舗を経て、2018年にオーナーの浜口ユウイチとgiteを立ち上げる。2021年にgite SHIBUYAを渋谷のシンボルであるセンター街にオープン。渋谷店と横浜店の店舗管理、教育指導、店内のビジュアル全般を担う次世代型のリーダー。自身のSNSでは「髪質改善ストレート」など質感重視の縮毛矯正を発信し、サロンワークでは県内外からの多数のお客様を担当。また、豊富な薬剤知識からセミナー講師としても多方面に活動している。
※渋谷店・横浜店にてスタッフ募集中。詳細はHPにてご確認ください。個人インスタグラムのDMへのご質問や、問い合わせも可能です。
■ Webサイト:http://gite.tokyo/gite-yokohama/
Instagram:@gite.naoki
(取材・文/A PRESS編集部)
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