約25%の人を取りこぼしている可能性も？！ 400人に調査、提案の有無で大人女性の満足度はこんなに変わる！

カウンセリングの進め方やヘアスタイルの決め方は、十人十色。美容師から提案をするのかどうかは、美容師によっても、お客様によっても異なります。だからこそ、本当にお客様が求めている接し方やどんな提案をすれば良いかは、なかなか見えないもの。一方で、生涯顧客づくりを考える上で、お客様の満足度と信頼関係の構築は欠かせません。そこで今回は、美容師からの提案の有無によって大人女性のお客様は満足度がどのぐらい変わるのか、そしてお客様はどのような提案を求めているのかをアンケート調査！ 30〜60代のグレイカラーをしている女性400人に調査した結果を紐解きます。

現在利用している美容室について、美容師からの提案を受けた人は約9割が「満足」「やや満足」と回答。提案がない場合を14ポイント上まわりました。

また、どのような点に満足しているのかを聞いたところ、提案を受けた人は「技術・仕上がり」「接客・サービス」への回答が、提案のない場合に比べ20ポイントも高い結果に。特に「技術・仕上がり」は65.8%の人が「満足している」と回答しました。さらに、提案を求めている人・求めていない人で同様の質問をしたところ、美容室に提案を求めている人が最も満足していることが「技術・仕上がり（60.1%）」なのに対し、提案を求めていない人で最も回答が多かったのは「料金（54.0%）」という結果に。価格競争以外の点でお客様を増やし、満足度をアップしていくには、美容師からの提案が重要であることが数字からも見えてきました。

では、お客様は自ら「美容師からの提案が欲しい」と伝えてくれるものでしょうか？ 「自分から美容師に提案・アドバイスを求めますか？」という質問をしてみました。

その結果、美容師からの提案を希望している人でも、24.7%が「自分からは求めない」と回答。美容師から提案していないことで、25%近いお客様の希望を取りこぼしている可能性があります。さらに、提案を受けた人の中にも「自分からは求めない」の回答が21.5%。お客様からのアクションがない場合も、美容師から働きかければ提案を受け入れられる可能性が高いようです。

そこで、お客様はどのような提案やアドバイスを求めているのか、聞いてみました。

美容師に求める提案で最も多かった回答は「ヘアカラー（色み）」。30〜60代と、幅広い世代から色みの提案が求められていることがうかがえます。続いて、「ヘアスタイル」「ヘアケア」に票が集まりました。また、ヘアカラーについて「色み」と「明るさ」では、「色み」の提案に期待する人が17.5ポイント多い結果に。職場などの環境により明るさに制限がありながらも色みでオシャレを楽しみたいなど、ライフスタイルに合わせた新しい提案を待っている人がいるようです。

多くのお客様が、美容師からの提案があると満足度がアップする一方で、自分からは美容師に提案やアドバイスを求めない人が多数いることがうかがえる結果となりました。改めて美容師からお客様への働きかけが欠かせないようです。

特に、提案を求める人は自身に似合うヘアカラーとヘアスタイル、そしてヘアケアについてのアドバイスを待っている様子。オリジナルのカラーレシピやお客様のライフスタイルに合わせたカラーのバリエーションを備えておくと、一人ひとりに合わせた新たな提案がしやすくなりそうです。ホームケアアイテムまで合わせて提案できれば、さらにお客様の満足度と客単価の向上につながるかもしれません。

「次回予約のご提案を徹底すると、リピート率や売上の向上はもちろん、施術の幅も広がるなどメリットが大きい」と語る、「U Hair（ユウヘアー）」石川橋店 店長の高木倭（たかぎ やまと）さん。愛知県・東京都を中心に11店舗を展開する「U Hair」では、お会計後の次回予約提案を徹底し、8割以上のお客様が予約を入れて帰られるといいます。

どのようにして次回の予約を提案し、予約率を向上しているのか。そのコツやメリット、成果を伺いました。

10年以上にわたり季節ごとにサロンオリジナルのカラーレシピをお客様へ提案している、大阪府松原市のサロン「Cocora（ココラ）」。毎回アリミノによる講習を踏まえてカラーレシピを開発、その数は毎シーズン8〜9色にもなります。今ではお客様から「今期のオリジナルカラーは？」と聞かれることもあるそう。さらにカラー提案で培われた信頼関係が、お客様の美容意識の高まりやそのほかの提案にもつながり、「コアミー　リペアティブ」をはじめとするホームケアの店販も好調だといいます。オリジナルカラーの提案に取り組んだ経緯や成果を伺いました。

「#育てるハイライト」と「カラーストーリー　プライム」（医薬部外品）を導入し、新規集客数が前年比で2倍にアップしたという、兵庫県・神戸市のサロン「Hair Salon LR KOBE（ヘアサロン エルアール コウベ）」。施術時間はカウンセリングと合わせて2時間以内に収まり、現在は一人体制で丁寧にお客様と向き合うサロンワークの中でも対応できたといいます。

しかしオーナーの池田憲彦（いけだ のりひこ）さんは、もともとハイライトに対して苦手意識があったそう。メニュー化への道のりやハイライトに対する意識の変化、導入により得られたものなど詳しく伺いました。

「カラーストーリー　アドミオ（以下、アドミオ）」（医薬部外品）とアリミノオリジナルのパーソナルカラー診断ツール「ヘアカラー　フィットナビ」を導入したことで、提案力がアップ。新規客やリピートが増えたという「Suite HAIR DESIGN（スイートヘアデザイン）」。カラーとかわいいデザインに定評がある鹿児島県・鹿児島市のサロンです。導入の経緯や導入時の工夫、提案の具体的な方法から、その成果まで伺いました。

（※情報は全て各記事の公開時点のものです）

（取材・文／A PRESS編集部）