こだわったのはファーストインプレッション。新スタイリング剤「ダンスデザインチューナー」アドバイザーの内田聡一郎と開発担当が語る開発秘話

Dec 14.2020
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2021年1月7日にアリミノから発売予定の「Dance design tuner (ダンスデザインチューナー、以下「dAnce.」)」。ターゲットとなる10代後半〜20代前半の「LINE世代」の声を徹底的に反映して作られた、新たなスタイリング剤です。「dAnce.」の開発には、アドバイザーとして「LECO」「QUQU」代表の内田聡一郎さんが参加。スタイリストの目線から、本当に欲しいデザインや機能を追求したと言います。

今回は「dAnce.」の発売を記念して、内田さんと開発に関わったアリミノ商品開発部の今野由香が対談。1年以上もの期間をかけ、ときには意見を戦わせながら新たなスタイリング剤を作り上げた二人が、こだわりや魅力を語りつくします。

メーカーとゼロからスタイリング剤を作るのは初。とにかく意見を交わし合った

―― 「dAnce.」の開発はどのようにスタートしたのでしょうか?

今野10代後半〜20代前半の、いわゆる「LINE世代」「インスタ世代」をターゲットにした新しいスタイリング剤を作りたいと考えて開発がスタートしました。2019年の春から半年間、社内で企画を何度も練り直し、内田さんにアドバイザーのお願いをしたのは19年の秋です。

内田さん(以下敬称略)スタイリング剤をメーカーさんとゼロから作っていくのははじめてだったし、最初に話を聞いたときは少し驚きましたね。でも、僕自身メーカーさんとの商品開発には関心があったんですよ。本当にたくさん意見を交わしながら作りました。LINEでやりとりしながら、毎月必ず一回は打ち合わせをして。今では、今野さんのことは共に「dAnce.」を作り上げてきた“戦友”というぐらいに感じています。

サロンに置かれ、若者が手に取るスタイリング剤に求められるのは“ファーストインプレッション”

―― 開発では、ターゲットとなる10代後半〜20代前半の意見を徹底的に反映していったそうですね。具体的にはどんな点を参考にしたのでしょう?

今野「自分の機嫌を取れるようなスタイリング剤」というコンセプトで当初から考えていて、ターゲットへの調査を進める中で調整しながらイメージを具体的に深めていきました。

使い心地、香り、ネーミング、デザインなど、すべてに意見を反映しました。何度もターゲットへのヒアリングを繰り返し、今の「いつでも、誰でも、『ちょうどいい』スタイリングシリーズ。」というコンセプトに辿りついたんです。「ちょうどいい」ってお手軽に聞こえるけども、実はとっても難しい。機能もデザインもすべてにおいて心地よくなければ、「ちょうどいい」にはならないんです。

ヒアリングで一番印象的だったのは、モノとしてのパッケージデザインへのこだわりです。「シンプルなモノトーンで主張しないんだけど、地味すぎないキラッと光る部分がほしい」みたいな……「どんなスタイルにもなじむけど、みんなと一緒はイヤ」という意見が多かったですね。

―― 内田さんはこうしたターゲットの声を聞いてどう思いましたか?

内田今はアリミノさんをはじめ本当にいろんなメーカーさんがスタイリング剤を出していて、中身のクオリティは高いものが多いんです。一方で、スタイリング剤の見た目に関しては「うちのサロンには置きたくないな」というものもけっこうあって。

今の若い世代ではミニマリストも増えていて、持ち物にこだわる人が多い。だけどファーストインプレッションに徹底的にこだわったスタイリング剤は意外とないんですよ。だから自分が関わるなら、それを持っていることで高揚感が得られるような、納得してそのデザインを選べるようなものを目指したいと思いました。

今野最初の頃、内田さんに「スタイリング剤でどんなところを最初にチェックしますか?」と聞いたときも「まずはパッケージ」と言っていましたよね。パッケージがよくないと置きたくないし、使いたくないって。

内田そうなんですよ。サロンもお客様も新しいスタイリング剤を手にしたらSNSで紹介することが多いし、パッケージを見る目はどんどんシビアになっていると思います。

「必ずいいものができる」という確信に突き動かされ、細部まで世界観を追求

「dAnce.」はハードワックスの「ロッキンムーブ」、クレイワックスの「ハウスエアリー」、ワックスジェルの「ブレイクキープ」、トリートメントオイルジェリーの「モダンシマー」、ミルクの「バレエメロウ」、オイルの「フラプライマー」の6種類展開

―― 実際の出来上がりを見て、いかがですか?

内田音楽やダンスのジャンルをモチーフにしたネーミング含め、本当にすごくいいものになったと思っています。「モダンシマー」なんてすごくお洒落じゃないですか?

今野実際に「モダンシマー」の名前をLINEで伝えたときも、画面越しに内田さんのテンションが上がったのを感じとれましたよ(笑)。通常、スタイリング剤のネーミングは機能がわかりやすいようにつけられているものが多いですが、「dAnce.」ではわかりやすさ以上に、世界観の追求を優先しています。細かいところかもしれませんが、「みんなと同じはイヤ」という若い世代にはこうしたこだわりが刺さるはずだと思っていました。

内田パッケージデザインで僕が気に入っているのは「フラプライマー」。ラバーっぽいマットな質感のボトルで、持ち心地に特別感があるんですよ。ジェルをパウチのパッケージにした「ブレイクキープ」もエコ志向の今っぽくて好きですね。「ハウスエアリー」もワックスには珍しい薄型のパッケージで、ファンデーションみたい。メタリックのアクセントも効いているし、有名百貨店のコスメ売り場で売ってそうな高級感がありますよね。

今野マットな質感とメタリックの組み合わせは本当に難しかったです。容器を作ってくださる方から「こんなことできない」と言われたりもしましたが、試行錯誤を繰り返しながらなんとか実現できるかたちを見つけてもらいました。ほかにも、「ハウスエアリー」は「dAnce.」のロゴが蓋と本体に分かれてプリントされているのですが、蓋を閉めたときに必ずロゴの位置が揃うように設計しているんです。これもこだわったところですね。

ブランドサイトでも6種類のパッケージの見せ方にこだわった

6種類すべて違う形のパッケージにし、1つ1つのクオリティも上げる。そこはもう、予算度外視のこだわりです(笑)。でも、こだわれば必ずいいものができるという確信があったので、内田さんの意見とヒアリングから見えたターゲットの声、デザイナーの方の声を聞きながら形を決めていきました。

内田できあがったときはティーンには洗練されすぎているかも…という話もあったのですが、ヒアリングでもみんないいって言ってくれているみたいです。せっかくここまでこだわったから、百貨店のポップアップショップでプロモーションもできたらいいな、なんてイメージがふくらみますよね。

あと、パンフレットも相当こだわって作っています。よくあるスタイリング剤のカタログにはしたくないと思っていました。サロンのカウンターに置いておきたいと思えるものになったと思うし、お客様にもお洒落なポストカードを壁に貼るような感覚で部屋に飾ってもらえたらうれしいですね。

手に取った瞬間に「これを使えばヘアスタイルがきまりそう!」と感じられるかが鍵

―― スタイリング剤としての使い勝手はいかがでしょうか? まず、ターゲットからはどんなリクエストがあったのでしょうか。

今野「朝作ったスタイルを一日中キープしたい」という声が多くありました。「いつでもベストな状態でいたいから、スタイリング剤やヘアアイロンを持ち歩いている」という人も少なくなかったですね。とにかくベストな状態をキープできることを重要視しているようです。だから「dAnce.」では、どのアイテムも作ったスタイルをちゃんと一日キープできるように作りました。

―― 内田さんは機能面ではどんなところにこだわりましたか?

内田スタイリング剤を手に取った瞬間や、髪につけたときのフィット感を厳しく判断しましたね。美容師の感覚的なものなんですけど、最初にしっくりくるか、こないかがかなり重要なんです。そこで少しでも「なんか違うな」と感じてしまうと、二度と使わなくなりますから。

今野開発サイドは「最終的な仕上がりがいいのが一番」という考えだったので、内田さんのその視点は盲点でした。セット力だけじゃなくて、手に取ったときのスタイリング剤の硬さ、伸びといった最初の数秒がこれだけ重要なんだ、というのは驚きでしたね。

内田スタイリング剤のよさを感じるのって、仕上げ終わったときじゃないんですよ。最初に手に取った瞬間に、「これを使えばヘアスタイルがきまるだろうな」って空気を感じられるかどうかなんです。だからこそシビアにこだわって、「これじゃない」と10回以上は突き返しました。

今野本当に大変でした……(笑)。「とりあえず最後まで使って感想聞かせてくれませんか」と言っても、「いやでも、この時点でテンション上がらないので」とハッキリおっしゃられて(笑)。でも、研究チームもすごく頑張ってリクエストに応えてくれました。

内田特に「モダンシマー」は何度もやりとりを重ねましたね。オイルをジェル状にしたものなんですけど、最初はあまり伸びがよくなくて、「これなら普通の液状のオイルでもいいんじゃないですか?」と僕から提案したり。

今野でも私が「どうしてもジェルがいいんです!」とこだわったんです。プロとして毎日お客様と向き合っている内田さんの、美容師としての意見を最大限尊重すべきだとはわかっていましたが、メーカーとして「こういうものを世に出したい」という気持ちもあって。そのせめぎ合いの中で葛藤しながら何度もやりとりを重ねました。

そうしたら、あるとき内田さんから「ハマりました」ってコメントをいただいたんです。研究チームに速攻「内田さんハマったって!!」と連絡して、本当にうれしかったですね。諦めない大切さも学ばせてもらいました。

内田おかげで「モダンシマー」「ブレイクキープ」はサロンで主力になっていますよ。「LECO」や「QUQU」のお客様は、ツヤ感を出したいヘアスタイルが多い。そうしたテイストにハマりやすいスタイリング剤だと思います。

「バレエメロウ」や「フラプライマー」といったミルク、オイル系も完成度が高いですね。ハイブリーチなどでダメージしている髪質の人にもぴったりの質感だと思います。

少し背伸びして使ってほしい、特別感を感じられる「dAnce.」

―― 最後に、これから「dAnce.」を手に取るみなさんにメッセージをお願いします。

内田自分が10代の頃にこれを使っていたら、クラスの中で「俺はお前らとは違う」って特別感を感じられていたと思います(笑)。「まだそれ使ってるんだ? 俺は次行くけどね」って。ぜひティーンには背伸びして使ってほしいですね。

今野 YouTubeでよく「ルームツアー」とか「モーニングルーティーン」とかあるじゃないですか。ああいう動画に「dAnce.」が登場したらうれしいですね。お洒落なYouTuberの動画に映ったり、実際に使ってスタイリングしてくれたりしたらいいなと思っています。

「アリミノ=スタイリング剤」というイメージを持っている人は多いと思います。そんなアリミノの新しいスタイリング剤として、いろんな人に使ってもらえたらうれしいですね。

Profile
LECO 代表 内田聡一郎

内田聡一郎SOICHIRO UCHIDA

LECO 代表

2003年より原宿のサロンでトップディレクターとしてサロンワークをはじめ、一般誌、業界誌、セミナー、ヘアショー、著名人のヘアメイクなど多方面で活躍。プライベートではDJとしても活動する。2018年、渋谷に『LECO』をオープン。2020年にはセカンドブランド『QUQU』を共同代表の浦さやかさんとオープンした。

Instagram:@soucuts

(取材・文/小沼理 撮影/河合信幸)


 

「#日常のdAnce.」写真展を青山で開催

12月18日(金)〜20日(日)に、「#日常のdAnce.」写真展を開催します。SNSでも人気のフォトグラファー・小林真梨子さんによる、「日常」という舞台で自分らしく生きる人々を切り取った写真を通し、dAnce.の世界観を表現します。

  • 日時:
    • 2020年12月18日(金) 16:00〜20:00
    • 2020年12月19日(土) 11:00〜20:00
    • 2020年12月20日(日) 11:00〜18:00
  • 会場:

    青山ライトボックスギャラリー
    〒107-0062 東京都港区南青山5丁目15-9 フラット青山#103

この記事で紹介した商品
ダンスデザインチューナー

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ひとりひとりのリズムに合わせて。
「ちょうどいい」スタイリングシリーズ。
商品情報詳細
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