「二度と浮気しません」というお客様も。アジアンカラー フェスでの塗り分けと色づくりは、サロンの差別化に必須!―illume

Apr 20.2021
CASE STUDY・PRODUCTS

へアカラーの美しい仕上がりに定評がある「illume」では、2020年より「アジアンカラー フェス」を導入しています。「アジアンカラー フェス」の利用率は増加しており、現在ではカラー施術の9割以上で使用するように。特にLIFTとLOW LIFTによる根元と毛先の塗り分けを徹底しており、お客様の満足度も高く、サロンのファン定着に結びついているといいます。

「市販のホームカラーも機能が上がってきている中で、『アジアンカラー フェス』のようなカラー剤による根元と毛先の塗り分けや色づくりを行っていくことが美容師にとって重要」だと話す、「illume」代表の村野宏幸(むらのひろゆき)さん。「アジアンカラー フェス」導入の経緯とその成果を伺いました。

「illume」基礎情報
店舗展開数 千葉県内に2店舗
従業員数 19名
サロンコンセプト お客様一人ひとりの「キレイを照らし出す」
サロンターゲット 地域に住まいの幅広い層
アジアンカラー フェス導入情報
導入年月 2020年4 月
導入カラー LIFT/LOW LIFT/CONTROL SERIES/BOOSTER SERIESの4タイプ導入
施術実施率 カラー施術の約9割で利用
導入前の課題 根元と毛先の彩度のブレが出ること、退色後の毛先に濁りが残っていること
導入のきっかけ 毛先が沈むことなく根元と色を合わせられ、持ちの良いカラー剤を探していた
メニュー施術ターゲット カラーを希望する全てのお客様
CONTENTS

    サロンについて:「私たちでなければいけない理由」を作る。創業から17年、根元と毛先を塗り分けてきた

    illume 八街店

    当社は、2004年11月3日にオープン。私がもともと勤務していた八街のサロンを買い取るかたちで、既存スタッフをメインに10人でスタートしました。現在は、佐倉市内にも店舗を構え、スタッフは総勢19人に。地域の愛される店として、40代以上の女性を中心に、老若男女を問わず、多くのお客様にご利用いただいています。

    サロン名の「illume」は“照らし出す”という意味。お客様一人ひとりのニーズや髪質、ライフスタイル、個性などを大切に、一人ひとりの魅力を引き出し、街中にたくさんの「キレイ」を照らし出したいと考えて名付けました。

    今年、「illume」はオープン17年目、私がカラーの研究を始めて約30年になります。地域柄、ヘアカラーをされるお客様の約9割がナチュラルカラーをご希望されるのですが、その中でいかにお客様の個性を出し、他サロンと差別化していくのかが大きな課題です。オープン当初から根元と毛先の塗り分けを行うことで、カラーの仕上がりの質を向上させ、「私たちでなければいけない理由作り」につとめてきました。

    導入前の課題:根元と毛先の彩度のブレ、毛先に濁りの残りにくいカラー剤を求めていた

    実は「アジアンカラー フェス」の発売前から、長らく各メーカーさんに「根元と毛先の彩度のブレがない薬剤を作ってほしい、サロンの価値を高めるためにはそういう薬剤が必要だ」とお願いしていたんです。

    従来のカラー剤では、根元を「希望色」(アルカリカラー)を使用し、毛先は明度と彩度を合わせるために「希望色+補色+ブラウン」(低アルカリカラー)と組み合わせて使用していました。しかし、この方式では薬剤の色素量が根元と毛先で異なり、退色時に彩度のブレが生じていたんです。

    また、塗り分けた時に根元に単品でカラー剤を使用すると、そこだけ彩度が高くなってしまいがちなのも悩みでした。根元が鮮やかで毛先が濁っている髪色は決して美しいカラーとは言えませんよね。そこで、これまでは毛先の彩度が上がるように設計したり、毛先に濃い色を入れたりして根元と毛先の色を合わせていました。でもそれだと、薬剤によってはカラーを繰り返すごとに毛先に濁りが残っていってしまうことも少なくなかったんです。ダメージに配慮しながら、きれいな色をキープすることが難しくなっていくのが悩みでした。

    だから、初めて「アジアンカラー フェス」を使ってLIFTとLOW LIFTで塗り分けてみた時は、「ようやくきた!」といううれしい手応えがありました。

    「アジアンカラー フェス」を選んだ理由:半年の検証で良さを感じ、サロンでカラーをする理由作りができるカラー剤だと感じた

    当社は新たな薬剤の導入ハードルがとても高く、どんな薬剤であっても厳しい目で検証してから導入しています。「アジアンカラー フェス」も導入前に約半年かけてテストしました。まずは色の確認、そして彩度、黒髪ベースの発色、リフト力…そうしたものを一つ一つ丁寧にチェックした上で、実際にモデルさんで検証。2ヶ月以内に定期的に通ってくださっているお客様へ半年間、計3回カラーして、退色の度合いなどを従来のものと比較しました。また、ウィッグを使った検証では従来のカラー剤と「アジアンカラー フェス」を半頭ずつ塗布して、同じシャンプーを何回か繰り返すなど、さまざまな角度からチェックした上で導入を決定しました。

    1回目のテストで「アジアンカラー フェス」の良さが分かりましたね。検証期間中は一度テストでカラーさせていただいたモデルさんが次回くるのが楽しみで、早く半年経たないかなと思っていましたね。

    「アジアンカラー フェス」はLOW LIFTも彩度がしっかり出せ、根元と毛先の色のブレを感じにくい。しかもダメージが少なく、既染毛と新生毛との色がきれいにつながり艶や質感も揃えられるので、カラーをしたほうがむしろきれいな印象に仕上がるんですよ。さらに色持ちがよく、退色もLIFTで染めた根元とLOW LIFTで染めた毛先が同じように抜ける。その抜け方も、毛先に濁りが残りにくく、きれいにグラデーションで抜けていきます。だから「キレイ」が長持ちするんです。

    また、「アジアンカラー フェス」は色の組み合わせを楽しめるカラー剤であるのもうれしいポイントです。絵の具で色を作るように、カラー剤を組み合わせてもくすまない純色設計なので、美容師の色表現の操作性、デザインの操作性を格段に上げてくれる。市販のカラー剤ではなくサロンでカラーをする理由作りができるカラー剤だと確信しています。

    導入時の工夫:LIFTとLOW LIFTの塗り分けで根元も毛先も同量の色素量を塗布する「コントロール教育」へ

    「アジアンカラー フェス」の導入によって根元と毛先の揃え方を従来の補色を使った形式から変更しました。現在当社のカラーの塗り分けは、根元はLIFT、毛先はLOW LIFTで、どちらも同割合でブラウンと希望色を組み合わせる方式で行っています。ブラウンで明度をコントロールし、明るさが揃ったところに希望色を乗せることで、希望色の色素量がリタッチも既染部も揃います。ダメージレベルによって多少調整はしますが、基本はこの考えですね。この方式によるスキル教育を「コントロール教育」と呼んでいます。

    コントロール教育は何を操作するのかを学び習得すれば応用が効きます。そのため、働き方改革で練習時間が短くなったり、産休などで休みの期間ができたり時短勤務になったりしても、サロンの質を落とさずレベルを向上していけると思うんです。

    スタッフへの考え方の浸透は、基本的にOJTで行いました。根元と毛先の塗り分けはオープン当初からやっていることなので、「アジアンカラー フェス」導入時もスタッフ間で大きな混乱はなかったですね。もちろん、微妙なさじ加減はトレーニングをし、私やもう一人のカラースペシャリストがダブルカウンセリングをして、一緒に考えることもあります。

    お客様への提案のコツ:後からの説明は言い訳にしかならない。だから施術前の説明が大切

    お客様へはプロフェッショナルコミュニケーションとして、施術時に口頭での事前説明以外にも、資料をファイリングして「どういう薬剤を使っているのか」をご自身で見られるようにしてあります。

    もともとカラーで定評があるサロンですし、薬剤に関しては私たちがかなり研究を重ねていることを知ってくださっているお客様が多いので、「アジアンカラー フェス」を導入した際も信頼してくださっていましたね。「illume」が新たな薬剤を使うということは、良くなるしかないと思っていただけていると感じています。

    導入以降、「アジアンカラー フェス」を使うお客様が急激に増えていて、今ではほとんどのお客様になんらかの形で使っていますね。グレイカラーに組み合わせて使うこともあります。その際は、彩度をコントロールするために根元はLIFTにブラウンを、毛先にはLOW LIFTにブラウンを組み合わせて使用しています。

    お客様へのご提案で意識しているのは、スタイリストが先にお客様に説明することは理由になりますが、お客様から言われて説明するとそれは言い訳にしかならないということです。例えば「この部分は少し退色しやすいので濃いめに入れておきますね」と先にお伝えするのは「理由」ですが、お客様に少し濃いことを指摘されてから「退色しやすいので」と言っても、それは「言い訳」にしか聞こえませんよね。だから、施術前にきちんと理由を説明することが大切なんです。

    実際のサロンワークでも、スタッフの施術で気づいたことがあれば、その場でそのスタッフにそっとアドバイスして、すぐに対応に移せるようにしていますね。スタッフへのアドバイスは、ただ漠然と「説明しなさい」と言っても何を説明したらいいか分からなければ意味がないので、都度できるだけポイントを押さえて伝えています。

    導入の成果:コロナ禍においてもカラー比を維持。illumeでカラーをする意味をお客様に感じていただけている

    このコロナ禍で厳しい中でも、カラー比率も売上もほとんど落ちていません。つまり、うちでカラーをする意味をお客様が感じてくださっているんだと思います。中には外出を自粛して自宅で市販のカラー剤を使って染めてしまったというお客様や、遠距離で通えず近所のサロンに行ってしまったお客様もいらっしゃいました。ですが、そういうお客様に限って、違いを如実に感じて戻ってきて「二度と浮気しません」とおっしゃってくださるんです。

    「アジアンカラー フェス」は塗り分けによってダメージに配慮しつつきれいな色を表現できるため、使うほどに質感が良くなり、髪に潤いを感じられるようになります。もちろん、ご自宅でのケアもきちんとやっていただく必要がありますが、そのお約束を守ってさえいただけたら、半年お任せいただければ必ずダメージの少ない髪へ変えていけると自信を持ってお伝えしていますね。

    LOW LIFTを活かした塗り分けでダメージが軽減していけば、カラーだけではなく、デザインに対しても障壁がなくなっていきます。例えば、ボリュームを出すのにパーマをかけたいと思った時に、「ダメージ度合いが高いのでできません」ということが少なくなっていく。デザイン性や個性を活かしてお客様の「なりたい」をもっと実現できるようになり、カラーの楽しみ方もますます広がると思いますね。

    今後の展望:市販の薬剤も進化している今だからこそ、サロンでなければいけない理由作りがますます大切に

    今はさまざまなメーカーさんがしのぎを削っていて、市販のカラー剤でも1回の仕上がりのみを見れば、サロンカラーと遜色ないようなものも出てきています。だからこそ、重要になってくるのが「私たちでなければいけない理由作り」です。

    私がカラーの研究を始めた30年前は、OX6%で染めるのが当然でした。そのうち、OX3%がでてきて、低アルカリの薬剤が出てきて、技術も薬剤もどんどん進化をしています。そんな中、いまだに OX6%の薬剤を根元に塗布してそれを伸ばしてしまうというようなお仕事をしていれば、市販の薬剤を使うのと変わりません。サロンでなければいけない理由がなくなってしまいますよね。

    色を組み合わせたり、LIFTとLOW LIFTで塗り分けたりするのは、手間がかかって大変だと感じる方もいるかもしれません。でも私は、面倒で手間がかかって大変で、手に入れるのにちょっと苦労するからこそ価値があるし、それこそが美容師がやる意味だと思っています。

    カラーはカット以外では一番施術の多いメニューです。そういった意味でも、カラーの質で差をつけられるというのは、他サロンとの差別化をはかれる大きな強みだと思います。私たちのように地域に根づいたサロンでは、お客様の大半はナチュラルを望まれますが、そのナチュラルの中でも艶や質感といった個性や差別化をはかれる「アジアンカラー フェス」は、これからのサロンにとっても、美容師一人ひとりにとっても、必須になるのではないでしょうか。

    Profile
    illume 代表 村野宏幸

    村野宏幸HIROYUKI MURANO

    illume 代表

    東洋理容美容専門学校 通信課卒業。千葉県内の1店舗を経て、2014年独立、千葉県八街市に「illume」代表になる。ヘアカラーを感覚ではなく、理論的に伝えることを得意としている。オープン以来、高い技術で地域に愛されるサロンとなり、2016年に2店舗目となる佐倉店をオープンした。

    (文/池山章子 撮影/A PRESS編集部)

    この記事で紹介した商品
    アジアンカラー フェス(医薬部外品)

    アジアンカラー フェス(医薬部外品)

    高明度・強発色を実現する純色設計

    Instagram : @asiancolor_fes

    商品情報詳細
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