スプリナージュの店販商品を導入、25周年キャンペーンで合計1,900本を完売! 全身に使えることが喜ばれ、プレゼント購入するお客様も ――mu;d-coa
横浜を中心にグループ店を含む4店舗を展開する「mu;d-coa(ムードコア)」。2020年7月7日に25周年を迎えるにあたり、「スプリナージュ」シリーズの「ジェントルニュアンス オイル」「パフリフレッシング ミスト」「UV シャワー」を導入してキャンペーンを実施したところ、わずか1カ月半で目標数を上回る合計1,900本を完売、約330万円の売上を記録しました。サロンオリジナル製品を含め、取扱商品が多数ある「mu;d-coa」ですが、なぜスプリナージュの3商品を導入し、またキャンペーンで目標以上の売上を達成できたのでしょうか。キャンペーンを手掛けたディレクターの平井愛実(ひらい あいみ)さんに、その狙いと成果を伺いました。
導入の背景 | ● 25周年記念の企画を何かしたいと考えていた ● サロンオリジナル製品と用途や特徴をカバーしあい、 お客様へのより幅広い提案につながる商品を求めていた |
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選んだ理由 | ● 全身に使用でき、品質の信頼性もある商品だった ● サロンオリジナル製品との使い分けを提案できた |
導入による変化 | ● 1カ月半で目標数を超える合計1,900本を完売 ● アシスタントを中心にスタッフの成長につながった |
導入前の課題:25周年の企画を検討。サロンオリジナル製品と用途や特徴をカバーしあってお客様への幅広い提案につながる新商品を求めていた
―― どのような経緯で「ジェントルニュアンス オイル」「パフリフレッシング ミスト」「UV シャワー」を導入することになったのですか?
平井さん(以下敬称略):発売前の2020年6月に、スタッフへ感謝を伝える機会として、「ジェントルニュアンス オイル」と「パフリフレッシング ミスト」のサンプルにメッセージを添えて贈る企画を、アリミノさんとディーラーさんがご提案くださったのがきっかけです。ちょうど2020年7月が25周年で何かしらの企画を行いたいと考えていたのですが、新型コロナウイルスの拡大で世間の状況が大きく変わったため、どうしたらいいかと思案していたタイミングでした。
―― スタッフのみなさまへ感謝を伝える企画が最初だったんですね。
平井:はい。実際にスタッフへサンプルを渡し、一緒にアリミノさんとディーラーさんからのメッセージをプレゼントしました。メッセージカードは手書きでいただいたんですよ。スタッフも喜んでくれました。
最初はオーナーからメッセージを贈る企画を提案いただいたのですが、私からアリミノさんとディーラーさんからいただけないかお願いしました。スタッフがお客様へ商品を心からおすすめするためには、その商品や作り手を好きになって、「もっと知りたい」と思えることが大切だと考えていて。この企画がスタッフにとってメーカーさん・ディーラーさんとのつながりを感じて、もっと商品について知ろうと感じられる良い機会になると思ったんです。快く対応いただけて、うれしかったですね。
また、当社はサロンオリジナル製品も扱っていますが、それと相互に用途や特徴を補完しあい、お客様へより幅広い提案ができるように考慮して商品サンプルを選んでくださったのがありがたかったです。
「スプリナージュ」を選んだ理由:全身に使えてサロンオリジナル製品との使い分けを提案できる点が決め手に
―― スタッフ向けのプレゼント企画から、どのように店販商品としての導入につながったのですか?
平井:2020年7月発売だったので、25周年のキャンペーン第一弾にしたらちょうどいいと考えたんです。
もともとスプリナージュの「スパスージングオイル」を導入していたので、新商品も良いものだろうという信頼はありました。お客様にとってもアリミノさんはワックスなどでなじみあるメーカーさんですし、新商品は喜んでいただけるはずと考え、プレゼント企画を決めた時点でキャンペーン実施も決定しました。また、夏という時期に合わせて「ジェントルニュアンス オイル」「パフリフレッシング ミスト」に加え「UV シャワー」もキャンペーン商品にしました。
―― サロンオリジナル製品とカバーしあえる商品を求めていたとのことですが、「ジェントルニュアンス オイル」「パフリフレッシング ミスト」「UV シャワー」はどのような点が良かったのでしょうか?
平井:3商品とも全身に使える点が大きかったです。オイルやミストって、いろいろ買ってみるけれど結局うまく使い分けられなかったり使い切れなかったりしますよね。その点、肌にも髪にも、全身に使えるのは便利ですし、お客様にもおすすめしやすい。特に「ジェントルニュアンス オイル」は重さと軽さのバランスが良く、サロンオリジナル製品のオイルと質感が異なっていたので、それぞれの特徴を生かして作りたい印象に合わせた使い分けを提案できる点が良かったです。
導入時の工夫:アシスタントからすべてのお客様へ新商品キャンペーンの情報をお伝えする
―― 25周年のキャンペーンでは具体的にどのようなことをしたのですか?
平井:7月からの1カ月半を特別キャンペーン期間として、3商品を売り出しました。大切にしたのはいかにキャンペーンを通してスタッフが成長できるか。そして、アリミノさんとディーラーさんにとっても良い、win-win-winのキャンペーンにすること。当社の理念やサロンオリジナル製品のことを考えた提案をいただき、さらに手書きのメッセージまでくださったのだから、当社としても覚悟を決めて1カ月半で各商品一定数以上を売り切ろうと決めました。
―― 準備はどのように進めましたか?
平井:スタッフに「このキャンペーンは自分たちだけでなくアリミノさん・ディーラーさんと共に成功させるんだ」という想いを伝えて、キャンペーンを主導していくメンバーを募集。スタッフの士気を重視して立候補制にし、経験などに関係なく手を挙げれば誰でもできるように立候補者全員をキャンペーン先導メンバーにしました。
また、インセンティブとしてキャンペーン後にアリミノさんとディーラーさんの担当者さんと交流する「達成会」を用意しました。成果報酬などではなく達成会をインセンティブにしたのは、お金や損得で動くのではなく、人との関わりの中で生まれる目に見えない本物の価値に対して魅力を感じ、その価値や機会を貪欲に手に入れたいと思える純粋な人材を育てたいと考えているから。実際にスタッフは達成会に招待されることを名誉と感じて頑張ってくれました。
―― 1年目のアシスタントさんでも担当できるんですね。
平井:実際に15名のメンバーが手を挙げてくれて、その多くがアシスタントでした。普段のサロンワークはどうしてもスタイリストが中心に回しがちですが、アシスタントもみんなのために自ら何か取り組みたいと感じてくれていたのだと実感しました。
周囲の人たちも、アシスタントが一生懸命やっている姿を目の当たりにすると、「自分たちも頑張らなきゃ」と思って、良い影響を受けますよね。だから、周囲のスタッフを巻き込んでいくという意味でも、アシスタントから先導していくのは良かったなと思います。
―― 立候補した方はどのような役割を担ったのですか?
平井:製品の研究やポップの作成、お客様へおすすめする際のトークシミュレーション作りなどを分担して行ってもらい、それを4店舗のスタッフに「伝道師」として伝える役割を担ってもらいました。特に「すべてのお客様にアプローチする方法を考えて」とお願いしました。
―― なぜ「すべてのお客様に」としたのですか?
平井:購入するかしないか、その選択肢はお客様にあって、私たちが売らない理由を作ってはいけないというのが当社の店販における考え方です。一方で経験を積むと、経験があるからこそ「あの人は買わないだろうな」「あのお客様はアレルギーがあるからおすすめできないな」など、自然と売らない理由を作ってしまうことがあります。
そのスタッフにとっては良かれと思っての対応ですが、もしかしたらその中に本当は新しいものを使ってみたかった方がいて、お店としてもお客様としても知らず知らずのうちにチャンスを逃しているかもしれません。だから、お客様に必要なものを提供するには、「こういう商品がある」と全員に情報をお伝えする必要があるんですよ。
―― お客様へはどのようにキャンペーンについてお伝えしたのですか?
平井:最初にアシスタントが「みなさまにお伝えしているんですけど……」と前置きしてから一通りの説明をし、そこで興味を持ってくれたお客様にはさらに詳しくご案内したり実際に商品を試していただいたりしました。全員にお伝えしていると知れば売り込まれているというプレッシャーを感じることも少なく、スッと説明を聞きやすくなりますよね。そこでスタッフが心から良いと思ったものをしっかり伝えれば、その場で買わなかったとしても「良い情報を教えてもらえた」と思っていただけ、それが今後の信頼につながるんですよ。
私たちはアーティストではなく、お客様の喜びの元に、その対価として報酬を受けるプロフェッショナルでなければなりません。そのことを前提に、お客様の立場に立って考えることを大切に考えました。
導入の成果:1カ月半で目標数を完売、追加発注も含め合計1,900本・約330万円の売上を達成
―― キャンペーンでは、どのような成果が生まれましたか?
平井:1カ月半で「ジェントルニュアンス オイル」700本、「パフリフレッシング ミスト」600本、「UV シャワー」600本、約330万円の売上につながりました。当初の目標数をすべて売り切り、さらに「UV シャワー」は追加発注をかけるほど好評でした。
―― 目標以上を達成されたんですね! 購入されたお客様からはどのような声がありましたか?
平井:3商品とも全身に使えることが喜ばれましたね。また、香りが良いと気に入ってくださる方も多かったです。
「ジェントルニュアンス オイル」は軽さと重さのバランスの良さが使いやすいという声が多く、ご友人へのプレゼントとして購入される方もいらっしゃいましたね。「パフリフレッシング ミスト」はブロースタイルの立ち上がりにはもちろん、男性もワックス前の立ち上げにと購入される方が多いんですよ。施術時にシャンプー後のドライ前に実際に使用したことで、立ち上げの体感が得られやすかったのだと思います。また「UV シャワー」は、希望のお客様には施術終わりに髪・顔・腕などに試していただいたのですが、肌につけても白くならずになじみの良い点が喜ばれました。
―― キャンペーンを通して、目標であったスタッフのみなさんの成長は達成されましたか?
平井:伝道師メンバーはもちろん、それ以外のスタッフもとても成長しましたね。キャンペーン以前は「まだアシスタントだから」と受け身の姿勢でいた新人も、お客様への商品説明を重ねるうちに接客への自信がついてきたように思います。また伝道師メンバーが本当に楽しそうにワクワクしながら準備をしているのを見て、他のスタッフにもその熱が波及しましたし、それが今回のキャンペーン成功の理由のひとつでもあります。
今後の展望:縁を大切にし、キャンペーンを活用して人との出会いに恩を感じて成長できる人材を育成する
―― 今回のキャンペーンを踏まえて、今後はどのようなことにチャレンジしていきたいですか?
平井:一期一会を大切にする当社と「ファンを作ろう」を掲げているアリミノさんには親和性を感じていますし、このご縁を大事につないでいきたいですね。
私は人との出会いに恩を感じ、それを大切にすることが人間としての成長につながると考えています。本当の「幸せ」とは人と人の関わりの中で生まれるもの。その本質を分かっていなければ、お客様から美容師としても人としても指名をいただくことはできません。自身の成長にも、ファンを作ることにも、まずは人の心を満たせるだけの人間力が必要です。
今回のキャンペーンのような機会に価値を感じられる人は、本当の「幸せ」や人との関わりの大切さを本質的に捉えられているので、どんどん成長していきます。サロンとしてもただ売上を追うのではなく、お客様はもちろんスタッフ同士でも「その人のために」と相手を大切にする心を前提に、今回のように人との関わりの中でスタッフが成長し、その成長をお客様に還元していくためにキャンペーンを活用していければと思っています。
平井愛実Aimi Hirai
株式会社夢人 ディレクター・mu;d-coa関内店スタイリスト
神奈川県出身。横浜商業高等学校別科美容科卒業後、夢人へ新卒入社。2018年よりディレクターを担う。常に一期一会を大切に思いやりある空間作りを心掛け、一人ひとりのお客様の髪の悩みに丁寧に向き合っている。その人の魅力を最大限に引き出す女性目線からの「かわいい」「きれい」「かっこいい」の提案を得意とし、その人柄と確かな技術でお客様からの信頼も厚い。
Instagram:@mood-coa-hirai
アリミノ営業担当のコメント
mu;d-coaさんの25周年キャンペーン成功のポイントは、「1年目も含む全スタッフでのサンプル検証」「キャンペーンチームの明確な役割分担」「お客様全員へのキャンペーンお声がけの徹底」などの取り組みをしっかり行なわれたこと。特に全スタッフで目標を達成する共通認識を持って、キャンペーン期間中も随時アプローチ方法を改善されていたのが印象的でした。mu;d-coaさんの、お客様はもちろん関わるメーカーやディーラーともつながりを大切にされる想いと、「25周年キャンペーンを成功させたい」というディーラーと当社の想いが重なってwin-win-winの関係を作り上げられた、当社としてもうれしい成功です。
(アリミノ首都圏第2営業部 東京第1支店 小林貴宏)
「mu;d-coa」サロン情報
1995年の創業以来、内面からの美しさを引き出すことに価値を置き、お客様の美容と健康を追求してきたサロン。丁寧なカウンセリングと独自に開発した技術で髪質のケアに注力する。創業の精神である「美容師である前に人間であれ」を軸に置き、人材育成にも力をいれている。
店舗展開 | 横浜を中心に4店舗(グループ店含む) |
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従業員数 | 57名 |
サロンコンセプト | 素晴らしいヘアスタイルを創るには、髪そのものが美しくなければいけない |
サロンターゲット | 本物で上質な「サービス.技術.商品」を求めている大人の方 |
商品導入年月 | 2020年7月(発売開始と同時) |
商品ターゲット | すべてのお客様 |
(取材・文/A PRESS編集部、撮影/河合信幸)