人気サロンのスタイリスト3人に聞く! 2024年夏のおすすめカラーとトレンド予測
毎年、新しいトレンドが生まれ続ける美容の世界。カラーのトレンドもどんどん変化しています。そこで今回は、人気サロンの美容師さん3人が、2024年夏におすすめするカラーを紹介。また、そのカラーに注目する理由やポイントなど、「カラートレンド予測」を教えていただきます。
流行の寒色系カラーに黄みをプラスして肌を明るく! やわらかみのある寒色のグリーン系カラーに注目——Re;tique 高橋 雄太さん
レシピ
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- 【ベース】
14ライトナー:12ベイリーフ=1:2
1剤:2剤=1:2(OX6%)
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- ■オンカラー
8ベイリーフ:8サンビート=1:1
5ティアは上記に10%組み合わせ
1剤:2剤=1:1(OX6%:2.8%=1:1)
すべて「カラーストーリー アドミオ」(医薬部外品)
※比率は組み合わせ比 ※1剤:2剤は混合比
おすすめカラー|グリーン+イエローで顔まわりを明るく! 赤みを抑えて退色まで楽しめるベージュ系カラー
夏の日差しを浴びると優しい透け感の生まれる、やわらかなオリーブベージュ。ブリーチは躊躇してしまうけれど、いろいろな髪色を楽しみたいという方にもおすすめのカラーです。ベースは赤みを削りながらトーンアップするために、14ライトナーにマット系のベイリーフを組み合わせました。オンカラーは、ベイリーフにイエローカラーのサンビートを組み合わせることで、顔色を明るくみせてくれるナチュラルな色合いを表現。さらに、ティアを少量組み合わせて透明感のある仕上がりに。また、ティアは退色時の赤みやオレンジみを抑えてくれるので、やわらかいミルクティーブラウンに抜けていきます。ティアのカラーレベルは、お客様のベースに応じて調整しましょう。
どんなレングスにも合いますが、光の当たる範囲が広いほど透け感が増すので、ロングヘアがおすすめ。また、スタイリングはさらっとしたオイルで軽くまとめると、よりやわらかさが引き立ちます。服装も麻や透け感のあるブラウスなどが合うと思います。
トレンド予測|肌が明るく見えるように黄みをプラス! 秋も見据えた寒色のグリーン系カラーに注目
近年は、年間を通して寒色系カラーが人気の傾向にあり、2024年の夏も同様のニーズがあると思います。その中でも、黄みがかったグリーン系のカラーがトレンドになると見ています。グリーン系のカラーは、日本人の髪特有の赤みを抑え、やわらかい印象に仕上げてくれます。しかし、寒色系は青みが強く出ると、顔色が悪く見えやすくなってしまうカラー。なので、肌を明るく見せるためにも、イエロー系のカラーを組み合わせることがポイントですね。
例年、秋になるとシックで落ち着いたグリーン系のブラウンカラーが人気になるので、夏は明るい色みを提案するとお客様の髪色の幅を広げられて良いと思います。また、黄みのあるグリーン系カラーにしておくことで、秋に来店された際、深みのある秋らしいグリーンを作りやすくなるのでおすすめです。
高橋 雄太Uta Takahashi
Re;tique デザイナー
新潟県出身。国際ビューティモード専門学校卒業。2012年にRe;tique HAIR ARTSオープン。時代の流行を創りながらも、時間が経っても愛されるヘアスタイル提供することを心掛けている。お客様一人ひとりに合ったヘアスタイルを提供し、その仕上がりがお客様に支持されている。
また、2023年4月に「La shell」オーナーのYUI氏、「FLAG by HEADLIGHT」滝澤良紀氏とともに、新潟を本拠地とするスタイリストで結成されたカラーチーム「YYY」を立ち上げ、セミナーを通してヘアカラー技術を全国に発信。新潟でカラーを盛り上げている。
Instagram:@uta
注目は、ホワイト系カラーにクリアな水色を合わせた透明感が引き立つデザインカラー。前髪のインナーカラーでパッと目を引く!——ONE'S MIRROR LEONさん
レシピ
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- 【ベース】
アリミノ ブリーチ 120:CLEAR =10:1
1剤:2剤=1:1.5(OX6%)
※19Lvまでトーンアップ
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- ■オンカラー
CLEAR SILVER:CLEAR=1:3
1剤:2剤=1:1(OX2.8%)
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- ■インナーカラー
CLEAR ASH
1剤:2剤=1:1(OX2.8%)
すべて「アジアンカラー フェス」(医薬部外品)
※比率は組み合わせ比 ※1剤:2剤は混合比
おすすめカラー|砂浜のようなホワイト系カラー×クリアな水色で海のようなデザインに。前髪に水色をなじませて、正面から見てもかわいく!
砂浜のようなホワイト系のカラーに、クリアな水色を組み合わせた、夏のビーチを感じさせるデザインカラー。ベースはCLEARを軸に、ほんのり紫みのあるCLEAR SILVERを少量プラスし、透明感のあるカラーを表現。肌なじみが良く見えるよう、ホワイトに寄せすぎないのがポイントです。インナーカラーには、CLEAR ASHを単色で使用し、涼しげな淡い水色に仕上げました。
20代前半のお客様でハイトーンのデザインカラーを希望される方は、いつもはブロンドカラーだけど、気分転換として少しの期間色みを楽しみたいからとデザインカラーを希望されることが多いと感じます。そのため、履歴に響きにくく、さりげなく色を楽しめるCLEAR ASHを、前髪など顔まわりのインナー部分にポイントで入れてあげると、しっかりイメージチェンジにもなりおすすめです。インナーカラーは、普段は髪を巻かない方には幅広めに、髪を巻く方であれば内側からチラ見えするようにワンポイントで入れるとかわいいと思います。
レングスは、ボブからミディアムくらいが、軽やかさが出て、爽やかな印象をつくることができますよ。スタイリングは、インナーカラーが内側から見えるようにコテでリバース巻きにし、オイルでまとめるとふんわりと軽い仕上がりになるのでおすすめです。メイクはヘアカラーに合わせて、寒色系の色みでまとめ、艶感のあるリップを合わせると、髪と合わせて透明感がより引き立ちますよ。
トレンド予測|流行の「ブルベメイク」にもマッチする! ホワイト系のカラーに透き通った水色を掛け合わせたデザインカラーに注目。
クリアなブルーとホワイト系を掛け合わせたカラーに注目しています。ブルーやホワイト系のカラーは肌を明るく、白く見せて、透明感もアップさせてくれるので、流行の「ブルベメイク」にもぴったりだと思います。また、昨今の「韓国ブーム」により、大きく分けて「ロートーンの艶髪」、「彩度の高いハイトーンカラー」の人気が高いです。そのため、以前は艶髪志向だった20代の若いお客様が、「次はハイトーンをしたい!」と希望される傾向にあると感じます。
全頭ブリーチに抵抗のあるお客様は多いので、デザインカラーにも注目しています。特に20代前半のお客様は自撮りすることが多く、自撮りは顔の正面を撮るので、前から見たときにわかりやすい位置にワンポイントとしてインナーカラーを入れてあげると喜ばれます。また、インナーカラーは、はじめてデザインカラーをする方にも挑戦しやすくおすすめだと思います。
LEON
ONE'S MIRROR 立川 スタイリスト
長野県出身。山野美容専門学校卒業後、株式会ONE'sに就職。ホワイトカラーを得意とし、年間1,000人以上のブリーチを施術。美容師歴2年で本厚木店、八王子店、立川店と3店舗を経験し、現在は立川店でハイトーン美容師として活躍中。
Instagram:@hightone_leon
赤みを抑えて透明感UP! 肌なじみが良くやわらかいグレージュカラーに注目——global hair BALANCE 徳家 月菜さん
レシピ
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- 【ベース】
アリミノ ブリーチ 120
1剤:2剤=1:2 (OX6%)
※17Lvまでリフトアップ
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- ■オンカラー
8チャコール:8オークル=1:1
8アマランスは上記に10%組み合わせ
1剤:2剤=1:1(OX2.8%)
すべて「カラーストーリー アドミオ」(医薬部外品)
※比率は組み合わせ比 ※1剤:2剤は混合
おすすめカラー|今年流行りのシアー素材との相性も抜群! どんな人にも似合う肌なじみの良いグレージュカラー
落ち着いたトーンの中に、上品な軽やかさを感じさせる外国人風のグレージュカラー。チャコールをベースにオークルを組み合わせて赤みを抑え、透明感とやわらかさを表現しています。補正色としてアマランスを少量プラスすることで、やわらかさを引き上げ、退色時の黄ばみもでないようにしています。この時、くすみすぎないようベースによってアマランスの量は調整しましょう。また、今回のモデルさんは地毛の赤みが強かったのですが、黄みの強いお客様の場合は、オークルの割合を減らすのがおすすめ。
ふわっとやわらかい印象のカラーなので、ヘアスタイルはミディアムやロングへアで、レイヤーをふんだんに入れたような、動きのあるスタイルが合うと思います。スタイリングは26〜32mmのコテでゆるく巻いて、オイルでさらっと艶を出すのがおすすめ。今回は、「Dance design tuner (ダンスデザインチューナー)」の「モダンシマー」と「フラプライマー」で、少し濡れたような質感に仕上げました。服装は、今年流行りのシアー素材で、カーディガンなどデコルテがきれいに見える服を合わせると髪の透け感とマッチして、かわいくなりますよ。
トレンド予測|赤みを抑えて透明感とやわらかさを。夏の日差しに映える透明感のあるカラーに注目
例年、夏はビビッドなカラーやデザインカラーが人気ですが、2024年の夏は日差しに当たって透けるようなダークトーンのカラーが人気になると見ています。中でも、グレージュやアッシュ系、オリーブ系などのに注目。少しくすみ感のあるやわらかい色みで、どんな方にも似合うので、年代を問わず人気になりそうです。近年、髪の赤みを気にされるお客様は多いため、ブリーチのニーズが増加していると感じます。一方で、「髪質改善」に注目されるお客様も増えているため、ダメージに配慮した艶感のあるカラーが求められていくのではないでしょうか。
また、最近では20代前半の若い世代もブリーチを希望する方が増えてきているので、若いうちから髪質改善への意識が高い方が増えていると感じます。他には、「パーソナルカラー」の浸透により、血色を良く見せる髪色を求めるお客様も増えていて、そういう方には暖色系の色みを補色として組み合わせると、顔まわりが明るく見えるのでおすすめですよ。
徳家 月菜Runa Tokuie
global hair BALANCE スタイリスト
石川県出身。金沢美容専門学校を卒業後、2020年にglobal hair BALANCEに入社。ハイトーンカラーや透明感のあるカラーを得意とする。10代、20代女性のお客様から多く支持されている。
Instagram:@runa_balance