「アリミノ ジオマーケティング」の分析結果をもとに「ゼロテク®︎」を導入し、客単価アップ！ 大人女性向けサロンへのコンセプトチェンジも実現―――Pap’s de coiffeur

―― どのような経緯で「アリミノ ジオマーケティングプログラム」を受けることになったのでしょうか？

樫山さん（以下敬称略）：パプスは現在、9店舗展開しているのですが、その中でも甲東園のサロンは、30〜50代の女性スタッフが多く、お客様も大人女性が多かったんです。ちょうど「１店舗くらい大人女性に特化したサロンがあってもいいんじゃないか」と考えていたときに、アリミノさんから「アリミノ ジオマーケティング」の提案を受けました。

―― 「アリミノ ジオマーケティング」の分析レポートである「ジオレポ」からは、どのようなことが見えてきましたか？

樫山：予想はしていましたが、40〜50代の方が多く住んでらっしゃるということが分かりました。また、エリア的に、生活にゆとりがあり、美容にも積極的に投資できる層が住んでいらっしゃるのかなという点を改めて確認できましたね。そのため、客単価アップが狙えそうだなと感じました。

―― ちなみに、「アリミノ ジオマーケティング」を受ける前はどのような層をターゲットとしていたのでしょうか？

樫山：それまでは、特定の年齢層に特化せず、幅広い年齢層のお客様をターゲットにしていました。ですが、自分たちと同世代のお客様をターゲットにしたほうが、同世代ならではの悩みに共感しながら提案ができるだろうなと思っていました。また、大人女性のお客様から「若い人に担当してもらうのは不安で…」というお話を聞くことも多かったんです。

―― 「ジオレポ」の結果を受けて、具体的にどのような施策をすることになったのでしょうか？

樫山：改めて、大人女性向けのサロンへコンセプトチェンジを図ることを決め、白髪染めやカラーメニュー、ケアメニューの追加や変更、価格の一部改定を行いました。そのうえで、「ゼロテク®︎」を導入することに決めました。

―― メニューの追加や変更をされるなかで、新たに「ゼロテク®︎」を導入した理由について教えていただけますか？

樫山：「ジオレポ」の結果から、「ゼロテク®︎」が大人女性に合うと感じましたし、もともと気になっていた技術だったので、アリミノさんから提案を受けて、導入しようと決めました。

30代半ばごろから白髪染めをされる方が増えてくるのですが、ハケを使った白髪染めだと染まり具合にムラが出てしまうことがありました。また、スタッフによって塗布に時間がかかったり、技術のばらつきが出たりといった課題もありました。コームを使う「ゼロテク®︎」なら、染まり具合やスタッフ間の技術の差も安定するのかなという気持ちがあったんです。

―― 「ゼロテク®︎」の導入の決め手となったのは、どのような点でしょうか？

樫山：導入の決め手になったのは、ディプロマ※ですね。ディプロマを取得することで、お客様に自信を持って、「ゼロテク®︎」の技術をご提案できるようになるという点が大きかったです。

お客様に「新しい技術ができるようになりました」とお伝えするときに、ディプロマを取得していることで、施術に対する信頼感を持っていただきやすくなりますし、ご提案もしやすいなと思いました。また、「ゼロテク®︎」と同じようにハケを使って根元ギリギリの位置から塗布することも検討してみたのですが、白髪の染まりムラがでるなど、技術的に自信を持ってお客様におすすめできないと思ったんです。

※ ディプロマ：ゼロテクアンバサダー®認定資格。アンバサダー認定プログラムを実施し、合格者には認定証を授与。

―― 「ゼロテク®︎」を導入するにあたり、「これはゼロテク®︎ならでは」だと思った点はありましたか？

樫山：「ゼロテク®︎」は、頭皮にカラー剤をつけない技術なので、頭皮の乾燥を防ぎ、つっぱり感などのストレスを軽減できる点は特長の一つだと思いますね。

また、「ゼロテク®︎」を導入してみて初めて気づいたのですが、今までカラー施術ではっきりとした不満を感じたことのなかったお客様の中にも、実は「ちょっとした違和感」を持っていらっしゃる方が意外と多いことも分かりました。

―― 今までのカラー施術で感じていた「ちょっとした違和感」とはどのようなものだったのでしょうか？

樫山：かゆみやしみるといったはっきりとした刺激を感じるのではなく、洗顔後に感じる肌のつっぱり感のような違和感があったそうです。「カラーをしたら違和感があるのは当たり前」と思っていた方も多かったようですが、「ゼロテク®︎」を試していただいた後、「今回はその違和感がなかった」と言ってくださる方がたくさんいらっしゃいました。これは導入してみて初めて得られた発見でしたね。

―― 「ゼロテク®︎」の導入を決めたときのスタッフの反応はいかがでしたか？

樫山：「ゼロテク®︎」の導入のメリットをスタッフに伝えたら、すぐに「興味ある！ やってみたい！」となりましたね。そのため、「ゼロテク®︎」の導入が決まってからすぐに全スタッフで「ゼロテクアンバサダー®※ 認定プログラム」を受けてディプロマを取得しました。

※ゼロテクアンバサダー®：「ゼロテクアンバサダー®」︎は株式会社アリミノの登録商標です。

―― スタッフ全員でディプロマを取られたんですね！

樫山：そうなんです。お客様に自信を持って提供できるよう、スタッフ全員が確かな技術を持つことが重要だと考え、全員でディプロマを取得することにしました。また、技術を身につけたうえで提供するメニューなので、その分、技術代としてプラス1,100円をいただいています。

―― 「ゼロテク®︎」の技術料が発生することについて、お客様の反応はいかがですか？

樫山：「技術で追加のお金をいただいていいのかな？」と最初は悩みましたが、お客様が良さを実感してくださっているので、追加料金がかかっても選んでいただくことが多いんです。

実際に、無料で「ゼロテク®︎」を施術されているサロンさんもあるかもしれませんが、お金を払っていただくからこそ、それ以上の価値を感じていただけるように努力を重ねていますし、そのためにディプロマを取得しました。この技術には、それだけの価値があると、今は思っています。

―― では、「ゼロテク®︎」を導入するにあたって、サロン全体として工夫した点はありますか？

樫山：サロン全体で練習したのは1〜2回でしたが、技術の習得のために個々で練習し、正式に導入するまではお客様に無料で施術させていただきました。また、正式に導入してからも、まだ一度も「ゼロテク®︎」を体験されていないお客様には、初回のみ無料で施術を行うようにしています。

さらに、ご来店いただいたお客様全員に「ゼロテク®︎」をご案内することを徹底したので、既存のお客様は全員「ゼロテク®︎」を認知していますね。

―― 施術そのものは、お客様へどのようにご案内していますか？

樫山：「ゼロテク®︎」が初めてのお客様には、ポップをお見せしながら、カラーの塗布の仕方が２種類あるということと、本来は技術料として1,100円いただく技術だけど、今なら無料でできるという点をお伝えするようにしています。そうすることで、みなさま興味を持ってくださいます。

―― 「ゼロテク®︎」を支持されるお客様は、どういった方が多いのでしょうか？

樫山：やはり、白髪染めを頻繁にされるお客様が多いですね。そういった方は、施術後に頭皮に違和感を持つことが多いため、頭皮に負担の少ない「ゼロテク®︎」を選ばれることが多いです。また、髪の毛が少し細くなってきたと感じる方や、分け目が気になる方にも支持されています。年齢を重ねると、気になることが増えてくると思うのですが、「老化につながる」という言葉にも敏感になります。そうしたお客様には、頭皮環境に配慮した「ゼロテク®︎」が特に響いているように感じます。

―― 実際に「ゼロテク®︎」を施術されたお客様からはどのような反応がありますか？

樫山：「カラー後に頭皮の赤みが出にくくなった」とか、「頭皮のつっぱり感がなくなった」ということをお客様から言われることが多いです。

また、「ゼロテク®︎」を導入し、カラーをされるお客様の 4割くらい、スタッフによっては6〜7割のお客様に「ゼロテク®︎」を選んでいただいているので、技術的にもご満足いただけているのかなと思います。また、全体のメニュー価格の改定や「ゼロテク®︎」導入によって、毎月の客単価が700〜1,000円ほど増加しています。一時的なキャンペーンや店販を含まずに、これだけ客単価が増加したのは、大きな成果だと感じますね。

―― スタッフによって、カラー剤の塗布に時間がかかったり技術のばらつきが出たりした、という課題を最初に伺いましたが、その点はどうですか？

樫山：スタッフ全員がディプロマを取得したことで、スタッフ間の技術のばらつきは以前に比べるとなくなっていますし、塗布の時間も短くなりましたね。

―― ちなみに、「ゼロテク®︎」導入の１ヶ月後に「カラーストーリー　アドミオ」を導入されたとのことですが、導入の理由を伺えますか？

樫山：「カラーストーリー　アドミオ」も「ジオレポ」の結果を踏まえて導入しました。「カラーストーリー　アドミオ」はダメージに配慮した「抗酸化安定処方※」です。おそらく、若い方には「抗酸化」という言葉より、色みがきれいだとか、発色が鮮やかというほうが響くと思いますが、大人女性にとって「抗酸化」という言葉はキラーワードなんです。

※ 抗酸化安定処方：酸化に注目した、毛髪内部での効果的な発色を促す処方

―― 今回、「ジオマーケティング」を踏まえて、「ゼロテク®︎」と「カラーストーリー　アドミオ」を導入されましたが、今後また「ジオマーケティング」を活用してやってみたい施策などはありますか？

樫山：「大人世代の女性をターゲットにする」というコンセプトに間違いはなかったんだってことを「ジオマーケティング」を通じて再認識したので、コンセプトに合わせて、そのほかのメニューの導入も決めていけたらと思います。

また、「ゼロテク®︎」はすでに 4割くらいのお客様に施術いただいていますが、「アドミオ」はそこまでの認知がまだありません。そのため、ポップなども活用しながら「アドミオ」をお客様に知っていただく機会を増やしていきたいと考えています。

―― 「ゼロテク®︎」や「カラーストーリー　アドミオ」を導入する中で、今後のサロンとしての方向性やスタッフの働き方について、どのように考えていますか？

樫山：甲東園店のスタッフは、ほかのパプスの店舗よりも年齢層が高めです。将来を考えたときに、「毎日たくさんのお客様の施術をしていく」というのは、体力的に厳しくなってくるかもしれません。そのため、たくさんのお客様を施術するよりも、もっと一人ひとりのお客様と深く信頼関係を築き、より満足していただくことが大切だと感じています。

「ゼロテク®︎」は流行に左右されない、長く使える武器となる技術です。また、「カラーストーリー　アドミオ」のように、大人世代に響く価値を持つ技術や製品を活用して、サロンとお客様が信頼関係を築いていける、そんな未来を創造していけたらいいなと思っています。