人気サロンのスタイリスト3人に聞く! 2025-2026年冬のおすすめカラーとトレンド予測
毎年、新しいトレンドが生まれ続ける美容の世界。カラーのトレンドもどんどん変化しています。そこで今回は、人気サロンの美容師さん3人が、2025-2026年冬におすすめするカラーを紹介。また、そのカラーに注目する理由やポイントなど、「カラートレンド予測」を教えていただきます。
濃いめのブラウンで一気に冬らしく!柔らかな雰囲気を引き出すほのかなオレンジがポイント——quiora 奉書隆浩さん
レシピ
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- 【Before】
11Lv
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- ■新生部
10ラセット:10グローライズ=1:1
1剤:2剤=1:1 (OX6%)
-
- ■既染部
8ラセット:8グローライズ=1:1
1剤:2剤=1:1 (OX6%:2.8%=1:1)
すべて「カラーストーリー アドミオ」(医薬部外品)
※比率は組み合わせ比 ※1剤:2剤は混合比
おすすめカラー|ツヤ感と上品さのあるブラウンにオレンジをプラス。光の加減で異なる表情を楽しめるカラー
濃いめの暖色系ブラウンをベースに、ほんのりオレンジが感じられるカラーです。ブラウンで艶やかさや上品さを表現しつつ、オレンジのニュアンスで温かみと柔らかさも加えています。自然光の加減によって表情が変わるのも魅力です。室内にいるときはラセットの暖色系ブラウンが強く出ますが、自然光が当たる屋外ではオレンジみを感じやすくなります。
今回のカラーの土台となるブラウンには、ラセットを選びました。赤みが強いラセットを使うと、グッと秋冬らしい雰囲気になるんですよね。ハイトーンで黄色っぽくなった髪や、ツヤ感がものたりない髪のベースとしても使いやすいカラーです。一方で、ラセット単体では深みが出すぎて重く感じることもあるので、今回はグローライズを組み合わせて柔らかくマイルドに仕上げました。
ちなみに、グローライズは単品で使うとオレンジがかなりしっかりと出せる印象です。そのため、夏らしいオレンジを表現したいときには単品使いもおすすめです。
トレンド予測|ブラウン×オレンジで温度感と柔らかさを演出。冬の定番ファッションとも好相性
血色感や温度感を感じる深みのあるブラウンに、さりげなくオレンジが入ったカラーに注目しています。ブラウンにオレンジを入れることで、柔らかくてしなやかな印象になるためです。さらに、深みのあるブラウンだけでは重たく感じられるところを軽やかに見せてくれます。ベージュ、キャメル、カーキ、モノトーンなど、冬のファッションの定番カラーに映えるのもポイントです。重すぎず温かみがあるヘアカラーなので、ウールやニットといったボリューム感のある素材とも調和します。
また、最近はお客様から“自分に似合う色やスタイルをカスタマイズして欲しい”というニーズを感じます。そのため、お客様へのカラー提案の際には「ブラウンにオレンジを足しますね」と丁寧にお伝えすることが大事です。カラーを具体的に伝えることで、その方に合ったカスタマイズをしていることがわかり、納得感や満足度の向上につながります。

奉書隆浩Takahiro Hosho
quiora 店長
大阪府出身。高津理容美容専門学校を卒業。2006年にquioraオープン。さまざまなカットコンテストで優勝、入賞を果たし、現在は母校にてカット講師も務める。サロンワークでは、クセや髪質に左右されない正確なカット技術に定評があり、基礎からデザインまで幅広い技術を、美容学校の授業や技術講習を通して後進へと伝えている。
Instagram:@takahiro_hosho_quiora
「深みのある」がキーワードに!ダメージを抑えたナチュラルなブラウンが流行の予感——cotton 白子雄介さん
レシピ
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- 【Before】
10Lv
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- ■新生部
8ライラック:8シエナ=1:1
1剤:2剤=1:1 (OX6%)
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- ■既染部
8ライラック:6シエナ=1:1
1剤:2剤=1:1 (OX2.8%)
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- ■ブリーチ・ハイライト
アリミノ ブリーチ 120
1剤:2剤=1:2 (OX6%)8オークル:クリア=1:3
1剤:2剤=1:1 (OX1%)
すべて「カラーストーリー アドミオ」(医薬部外品)
※比率は組み合わせ比 ※1剤:2剤は混合比
おすすめカラー|落ち着いた雰囲気ながら抜け感のあるカシスブラウン。ハイライトを乗せてツヤ感をカバー
深みがあり、落ち着いた雰囲気のカシスブラウンです。ブラウンを綺麗に見せつつ、抜け感のある雰囲気を意識して、シエナとライラックを組み合わせました。今回のモデルさんのようなボブスタイルに限らず、ミディアムで大きめなカールを作るスタイルも大人っぽい雰囲気が引き立ちます。
ブラウンのベースとして使ったシエナは、ブラウン系のなかでもツヤ感が出やすいカラーだと感じています。とはいえ、トーンを上げすぎるとぼやけてツヤ感が出にくくなってしまうので、ハイライトをハチ上や顔周りに10枚ほど入れて明度を調整しました。ハイライト部分は、色味が強く出すぎないようにトナーで色を入れています。
今回は暗すぎず明るすぎないカシスブラウンを作りましたが、さらに落ち着いたトーンのチェリーブラウンやボルドーもおすすめなカラーです。
トレンド予測|深みのある暖色系カラーに注目!大人っぽさを引き立てるナチュラルなブラウンが人気に
この冬、注目しているのが「深みのある」というワードです。最近はブリーチが控えめになりつつあり、深みのあるナチュラル系のカラーリングが支持されています。実際にサロンでも、派手なデザインカラーよりもダメージを抑えたツヤ感のあるブラウン系カラーのオーダーが増えていますね。
また、暖色系カラーが徐々に人気を広げてきていることもあり、モカブラウンやレッドブラウンがトレンドになってきそうです。温かみがあり大人っぽさを引き立ててくれるこれらのカラーは、冬の季節にぴったり。特にレッドブラウンは、ヘアカラーの赤が差し色となって、冬のファッションを引き立ててくれます。派手すぎないデザインなので、誰でも気軽に挑戦しやすいのも魅力です。

白子 雄介Yusuke Shirako
cotton 店長
埼玉県出身。埼玉理容美容専門学校を卒業後、2015年にcottonに入社。ツヤを引き出すナチュラルカラーと素材を活かしたカットが得意。ヘアを通じて日常をより豊かにできるよう心をこめて施術しています。
Instagram:@shiracotton
ツヤ感・質感のトレンドが加速中!この冬は落ち着いたブラウンを軸にしたカラーに注目——Anfang Daigoさん
レシピ
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- 【Before】
12Lv
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- ■新生部・既染部
8 NATURAL:10 VIOLET:8 B.B=2:1:1
1剤:2剤=1:1 (OX6%:2.8%=1:1)
すべて「アジアンカラー FES」(医薬部外品)
※比率は組み合わせ比 ※1剤:2剤は混合比
おすすめカラー|ブラウンブースター×バイオレットで上質な深みとツヤ感を表現。ダメージが気になる大人女性にも◎
NATURALとVIOLETとB.Bを組み合わせた、深みとツヤ感を感じられる上質なカラーです。ブースターシリーズのB.Bは白髪染めを中心に使われているカラー剤ですが、ファッションカラーで使っても明度を一気に落ち着かせて深みを出すことができます。NATURALとB.Bで自然にトーンダウンしつつ、VIOLETでほんのりむらさきみを組み合わせて、女性らしさとツヤ感を表現しました。
ツヤ感を最大限活かせるという意味では、パーマよりもストレートのお客様におすすめです。年代は問いませんが、特に30代後半以降の大人女性の方に提案しやすいと思います。年齢を重ねるなかで、白髪だけでなく髪のダメージやツヤ感に悩む方も多くいらっしゃいます。今回のような深みとツヤ感のあるブラウンカラーなら、こうした悩みにも対応できます。
トレンド予測|デザインカラーから質感・ツヤ感重視へ。ブラウンを軸にくすみ系やボルドーを組み合わせて暗すぎない印象に
ここ数年は、ダブルカラーやデザインカラーの流行が徐々に落ち着いてきたと感じています。同時にカラーによるダメージを気にされるお客様が増えて、ツヤ感やより良い質感を求める傾向も高まっています。そこで注目しているのが、ツヤ感と深みのある落ち着いたブラウンを軸にしたカラーです。具体的には、ブラウンをベースにしつつ、ふわっとしたくすみ系カラーやボルドーを組み合わせたカラーですね。他にも、アッシュ系やマット系を組み合わせてもいいと思います。
また、冬の時期は秋よりもさらにトーンダウンを希望される方が増えるタイミングでもあります。その一方で「明度を落としてツヤ感と深みがあるカラーを楽しみたいけど、真っ黒にはしたくない」というお客様はとても多いです。ツヤ感と深みのあるブラウンをベースにしたカラーは、そんなお客様にも喜んでいただけるはずです。

Daigo
Anfang Hair&Make 代表
仕事と遊びの境界を越えた多彩なフィールドで活躍し、その活動は業界紙撮影やセミナー講師まで多岐にわたる。コンテストでも数々の功績を収め、JHAでの受賞、ノミネート等、コンテストでも受賞歴多数。「もっと可愛く!もっとキレイに!もっとHAPPYに!」をサロンのコンセプトに掲げ、仲間たちと日々、美容に没頭中!
Instagram:@anfang_daigo










