調査データから徹底解明!最新のヘアカラー需要と単価アップ戦略

Sep 25.2025
COLUMN

サロン経営の安定化のためにメニュー価格を値上げしたくても「お客様に納得していただくにはどうすれば…」と悩んでいる美容師の方は多いのではないでしょうか?そこで今回は、カットに次いで施術率が高いヘアカラーに着目。アリミノ・NBBAが行った調査結果をもとに、ヘアカラーにおける顧客ニーズと単価アップのポイントを徹底解明しました。調査結果から見えてきたのは、パーソナルな提案と仕上がりのよさ、そして仕上がりを左右するヘアケアの重要性です。そんな調査結果を紐解きながら、顧客満足度と単価の両方をアップさせる戦略をご紹介します。

ヘアカラー需要は拡大中!?最新のカラー比率から読み解くサロン収益アップのチャンス

【調査概要】
参照元:NBBA(全国理美容製造者協会)サロンユーザー調査2024年
手法:インターネット調査
期間:2024年10月
対象:年3回以上美容室を利用する15〜79歳の女性6800名

まずは、最新のカラー比率について見ていきましょう。

NBBA(全国理美容製造者協会)が2024年度に行ったサロンユーザー調査によれば、平均的なカラー比率は約49%。サロンを利用する人のうちおよそ半数近くがカラー施術をオーダーしていることがわかります。

約91%のカットに次いで高い施術率を誇ることからも、カラーは、サロン施術の要のひとつであるといえるでしょう。

【調査概要】
参照元:NBBA(全国理美容製造者協会)サロンユーザー調査2024年
手法:インターネット調査
期間:2024年10月
対象:年3回以上美容室を利用する15〜79歳の女性6800名

続いて、同じくNBBAのサロンユーザー調査について詳しく見ていきましょう。

年3回以上美容室を利用する15〜79歳の女性を対象にした調査によれば、ヘアカラーの現在利用率(ホームカラー含む)は69.5%。前年度の利用率である67.0%と比べて2.5ポイント増加しており、ヘアカラーの市場は着実な成長を見せています。

また、全年代において美容室を利用する人の半数以上がカラー施術をしている結果となりました。利用率が最も低い10代でもカラー利用率は約55%にのぼります。

さらに50代以降の利用率70%越えの数値は、年齢を重ねるほどにグレイカラーのニーズが高まることを示しています。また、高齢化が進むなかで、グレイカラーを中心としたカラー需要はさらなる拡大が期待できそうです。

「パーソナルな提案」と「色持ち・仕上がり」がカギに。ヘアカラーが上手いサロンの特徴とは?

【調査概要】
参照元:自主調査
手法:インターネット調査
期間:2024年11月
対象:サロンカラーをしている25〜34歳女性のうち、現サロンに通い続けている理由に「ヘアカラーが上手い」が含まれる272名

ここからは、ヘアカラー施術における顧客ニーズを見ていきましょう。お客様はヘアカラーの施術において、どんなことを求めているのでしょうか?

2024年にアリミノが行った自主調査では、「ヘアカラーが上手いと思う要素」として最も多く挙げられたのは「自分に似合う色を教えてくれる」(49%)でした。この結果から、お客様一人ひとりに合わせたパーソナルな提案が重視されていることがうかがえます。ホームカラーにはない“似合う色を教えてくれる”というサロンならではの価値提供が、顧客満足度アップにつながるといえるでしょう。

また同調査では、「自分に似合う色を教えてくれる」に次いで、「色持ちがよい」(38%)、「仕上がりにツヤが出る」(37%)、「仕上がりに透明感がある」(36%)という回答が多く集まる結果に。施術時のスピードや髪の引っ掛かり以上に、ヘアカラーの色持ちや仕上がりを重視している傾向が見えてきました。

これらの結果をふまえると、「ヘアカラーが上手いサロン」として顧客満足度を高めるには、2つの要素が重要といえそうです。1つ目は、パーソナルな提案力の強化です。具体例としては、似合う色選びのサポートや、お客様のライフスタイルなどに合わせた提案が挙げられます。2つ目は、色持ちや仕上がりを高めることです。例えば、色持ちに優れたカラー剤の導入や、ダメージを最小限に抑える施術技術の習得が重要になるでしょう。

ダメージ対策のヘアケアも不可欠!お客様がカラー施術後に髪悩みを感じ始める時期は?

【調査概要】
参照元:自主調査
手法:HUT(付帯設問)
期間:2024年9月
対象:サロンカラーをしている20〜39歳女性182名

「色持ち・仕上がり」に対する高い顧客ニーズが明らかになったところで、実は、サロンカラー後の髪悩みの多くが2週間以内に生じているという調査結果もあります。

アリミノの自主調査では、ヘアカラー後から2週間以内には約半数のお客様が退色を体感し始めているという結果が明らかに。絡まりやツヤのなさ、パサつき、ごわつき、広がりといった髪悩みも、1〜2週間後に感じ始めるお客様が多くなっています。

つまり、サロンでのカラー直後の仕上がりを次回来店時まで保てているお客様は少なく、多くの方が短期間で髪悩みを感じているのです。

【調査概要】
参照元:自主調査
手法:インターネット調査
期間:2025年1月
対象:サロンでカット+カラーをしている25〜39歳女性600名

カラー後の髪悩みの解決には、ヘアケアが欠かせません。アリミノが行った「美容師から提案があった際にその場で追加検討したいメニュー」の調査では、「ダメージを修復するトリートメント」(82%)が最多という結果に。さらに「ヘアカラーの色持ちをよくするトリートメント」(61%)、「ダメージを予防するトリートメント」(46%)の回答が続きました。

このようなニーズに応えるために効果的なのが、カラー時のトリートメントや、ホームケア商品の導入です。色持ちをよくしながら髪のダメージを抑えることができれば、メニュー単価アップが可能に。売上アップだけでなく、サロンの価値向上にもつながります。

サロンカラーの見直しで、単価アップとサロンの価値向上を目指そう

今回の調査では、サロンでのカラー施術におけるお客様のニーズが明らかになりました。

サロンカラーの付加価値を高めるには、お客様に似合う色選びのサポートや、ライフスタイルに合わせた提案など、お客様一人ひとりに合わせたパーソナルな提案の強化が有効といえるでしょう。

また、サロンカラーならではの仕上がりの質を高めることも重要です。色持ちのよさやカラー後のツヤ感を体感できるカラー剤選びに加え、前処理〜中間処理〜後処理までの手厚いサロンケアトリートメントやホームケアのトリートメントなど、ダメージを防ぐヘアケアの導入を検討するのもよいでしょう。

こうした取り組みでサロン施術の付加価値を高めて顧客満足度を向上させることで、根拠のある単価アップが可能になります。

単価アップを目指す第一歩として、まずはカラー施術におけるパーソナルな提案や、仕上がりの質の見直し、ヘアケアへの注力を検討してみてはいかがでしょうか?

調査データの参照元情報

・アリミノ自主調査
・NBBA(全国理美容製造者協会)サロンユーザー調査2024年
※どちらも詳細はグラフ下部に記載

(取材・文/A PRESS編集部)

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