dAnce.新製品「ポッピンフィグ」の艶感と軽やかな表現を生かすスタイリング! LECO 内田さんによるスタイル撮影の様子をレポート
2023年1月、スタイリング剤シリーズ「Dance design tuner (ダンスデザインチューナー、以下「dAnce.」)」に、新たなアイテムとしてバームミルクの「ポッピンフィグ」が仲間入りします。特長は、艶感と程よいセット力。ミルクとバームの良さをあわせ持った形状で、自然な毛流れを表現したり、クセを生かしたスタイルづくりにおすすめです。
今回は「ポッピンフィグ」を使ったスタイル撮影の様子を少しだけレポートします。スタイリング担当は「dAnce.」開発アドバイザーの「LECO」代表の内田聡一郎(うちだ そういちろう)さん。さらに撮影後、内田さんにモデルのスタイリングポイントから、「ポッピンフィグ」の特長や使い方まで伺いました。
「ポッピンフィグ」1本でつくれる柔らかさと軽やかさのスタイルバリエーション
今回は女性モデル2スタイル、男性モデル2スタイルを撮影。すべてのスタイリングを内田さんが手掛けます。
■AM 9:00 撮影の前準備
内田さんが会場入りして間も無く、女性モデルの撮影準備からスタート。まずはメイク、ブローなど撮影前のベースづくりを行います。絵コンテを再確認しながら、内田さんからアシスタントスタッフへ的確な指示が出され、準備はスムーズに進んでいきます。モデルさんともしっかりコミュニケーションをとりながら、現場には良い雰囲気ができあがっていきました。
■AM 10:00 撮影スタート!
モデルさんが衣装に着替え、いよいよ撮影目前! カメラの角度や光の加減を確認しながら、内田さんが「ポッピンフィグ」を使って髪に動きをつけ、スタイルを完成させていきます。複数人のフォトグラファーがカメラを構え、その様子も撮影。
スタイリングが完了すると、アシスタントさんの「OKです!」という声がスタジオに響き、いよいよスタイル撮影は本番。軽快なシャッター音とともに、確認用モニターに写真が映し出されると、内田さん、現場スタッフやアリミノ担当者がモニター前に集まります。内田さんは写真を見て、スタッフと意見を交わし、すぐに調整。モデルの髪を繊細に動かし見え方を確認すると、再び撮影。繰り返し調整を重ねて、ビジュアルが完成します。
同様の流れで女性モデルの2スタイル目の撮影が完了すると、今度は男性モデルの撮影に移ります。
確認用モニターでは、一枚ずつの仕上がりだけでなく、パンフレットなどで並んで載せる他のスタイル写真とのバランスも確認していきます。また、「ポッピンフィグ」の特徴であるスタイリングの幅広さと、軽やかな質感を表現できる程よいセット力が伝わるように、角度やライティングを調整します。
■PM 01:30 撮影終了
この日、男性モデルの2スタイル目が最後の撮影! 5時間に及ぶ4スタイルの撮影が終了し、スタジオには拍手が広がりました。
するっとなじんで、ベタつかない。だけど毛流れを操作できるセット力も兼ね備えた万能アイテム
今回のスタイリングにあたって、内田さんは「ポッピンフィグ」がつくりだす柔らかさや軽やかさを伝えられるように、空気を含んだようなフワッとした質感を意識して表現したそうです。また、2パターンのスタイルをつくるにあたり「ポッピンフィグ」の幅広いスタイリング対応力が一目で伝わり、いかにそれぞれの仕上がりの違いをはっきり出すかがポイントだったと言います。
そこで、撮影終了後、それぞれのスタイルについてどのような点を意識したのか、またスタイリングのポイントを伺いました。
―― モデルさんのスタイリング方法について教えてください。
内田:男女ともに、1スタイル目は「毛流れ」をつくるスタイルです。それぞれのモデルさんのヘアスタイルを生かして、ナチュラルな毛流れを表現し、抜け感や程よい脱力感が伝わるように意識しました。
内田:自然な毛流れを表現するときのポイントは、人差し指の第一関節分くらい出した「ポッピンフィグ」を、毛先中心にまんべんなくつけること。このとき、ペタッとした印象や重さにつながらないよう、根元にはつけすぎないように注意しましょう。
毛先にまんべんなくなじませたら、そこからメンズはややリバースに形づくります。レディースは、どちらかというとフォワードに。髪を流したい方向に向かって、毛流れをつくってあげるのが大切です。
―― 2つ目のスタイルは、どんな特長がありますか?
内田:2スタイル目は、セミウェットな質感を表現したスタイルですね。クセを生かした遊びのあるデザインを意識しています。
内田:まずは、髪全体を濡らして、まだしっかり湿り気を感じるくらいのハーフドライに。人差し指の第二関節分くらいの量の「ポッピンフィグ」を手に取り、中間から毛先へしっかり揉み込みます。全体的にスクランチして、クシャッとしたパーマのような動きをつくってあげたら、自然乾燥もしくはスタイラーで揉み込みながら乾かします。
飾りっけが強すぎず、脱力感のあるスタイリングに最適なのが「バームミルク」だった
「今っぽさ」に合うスタイリング剤を。「バームミルク」を選んだ理由
―― 「バームミルク」というスタイリング剤はまだ珍しいと思うのですが、どのようなものなのでしょうか?
内田:近年人気の高いバームに、ミルキーな柔らかい質感をプラスした、進化したスタイリング剤ですね。艶感を与えつつ動きを出せるセット力があるので、まさに、昨今人気の動きがあるスタイルに合う、今一番需要のあるスタイリング剤だろうと思っています。
これまでは艶感を重視してオイルで仕上げるスタイルが多かったですが、2021年ごろからレイヤーの入った髪型など動きのあるスタイルが増えてきました。だから、艶感だけでなく、軽さを表現できるセット力のあるスタイリング剤を求めている人は多いんじゃないかと思っていたんです。
―― そこで「dAnce.」でバームミルクを出すことに……?
内田:そうですね。2021年に発売した「dAnce.」シリーズは、まさに王道のヘアスタイルに向いているスタイリング剤だと思うんですけど、そこにもう少し今っぽさのある、ちょうど既存アイテムの“中間”の質感を出せるスタイリング剤が欲しいと感じたんです。その部分を穴埋めしていく感覚で、新製品を出そうとアリミノさんと話して、それならバームとミルクの質感を兼ね備えたものにしようとなりました。
―― 「今っぽさ」とは、どんなニュアンスやスタイルでしょうか?
内田:力みすぎず、ちょっとけだるさがあったり、抜け感、シアー感があったりするスタイリングが、今っぽいと感じています。世間的にもレイヤースタイルやウルフなど、脱重さのようなスタイルがトレンドです。そういったスタイルに「ポッピンフィグ」を組み合わせると、軽さを出せるし、毛束のヨレッと感も表現できて「今っぽさ」につながってくるのかなと思います。
柔らかな曲線を描く毛束表現に。艶感が長持ちするので、パサつきが気になる髪質にも
―― 「ポッピンフィグ」と相性のいいヘアスタイルはありますか?
内田:レイヤーの入ったスタイル、パーマスタイルには特におすすめです。「ポッピンフィグ」は、程よいセット力で柔らかな曲線を描いて跳ねるような毛束をつくりたいときに向いています。なので、どちらかというとミディアム〜鎖骨くらいのレングスやショートヘアの方は特に使いやすいと思います。もちろんロングの方にも、髪を巻いたあとで艶と毛束感を強調したいときに使うと、しっかりスタイルをキープしつつ自然なまとまりを演出できるのでおすすめです。
ニュアンスや毛流れを出したいなど、ちょっと風合いをプラスしたい気分のとき、「ポッピンフィグ」の特長である「ほのかなセット力」と「艶感」は生きてくると思います。
―― 「こんな髪質の方におすすめ」というのはありますか?
内田:どの髪質とも相性は良いと思いますが、柔らかさと軽やかさを表現しながら、しっかり艶と動きを出せるので、毛流れをつくるのと同時に艶感が欲しい人には特におすすめですね。
あとは、広がりやすかったり、ドライな印象になりやすかったりする髪質に向いています。ブリーチ毛やハイトーンカラーなどでパサつきが気になる方にもおすすめですね。乾燥しがちな場合、「艶感といえばオイル」となりがちですが、オイルだけだと、どうしても時間が経つと揮発してしまうんです。その点「ポッピンフィグ」は、セット力につながっている粘性が表面をしっかりカバーしてくれるので、潤いも艶感も長持ちします。なので、オイルよりもうひと抑えしたいときにすごく良いと思います。
特に伸びの良い粘性を探求した「ポッピンフィグ」のこだわり
―― 「バームミルク」の中でも「ポッピンフィグ」の特長的なところや、開発でこだわった点はありますか?
内田:艶感とセット力を兼ね備えながら、重くなりすぎずベタベタしすぎないというところです。その軽やかさと柔らかさで「ちょっとはねる」といった感じも表現できます。
また、開発にあたって特にこだわったのは「粘性」です。セット力を高めようと固くしてしまうと、どうしてもつけムラが出やすくなります。なので、手に取ったときにさっとなじんで伸びる「つけやすい粘性」を探求しました。
内田:最終的に、伸びが良く、手に取って広げるときに手のなじみがいいスタイリング剤になりました。「ポッピンフィグ」には「容器から出しやすい」「他のスタイリング剤とMIXしやすい」「髪にムラなくつけやすい」という、3つの「しやすい」がそろっていると思います。
「ポッピンフィグ」を「dAnce.」の他アイテムと組み合わせて、表現の幅を広げるベースに!
「dAnce.」シリーズは全アイテムで香りがそろっており、組み合わせて使いやすいのも特長です。もちろん今回の「ポッピンフィグ」も、他アイテムと組み合わせることで表現の幅がグンと広がります。そこで、内田さんにおすすめの組み合わせレシピを教えていただきました。
「ポッピンフィグ×モダンシマー」 艶を引き立ながら、毛先を遊ばせたいときに
内田:レディースで今トレンドのハンサムショートなどのレイヤーが入ったスタイルで、しっかり艶を出しながら遊ばせたいときは、「ポッピンフィグ」にトリートメントオイルジェリーの「モダンシマー」を組み合わせるのがおすすめ。「モダンシマー」だけで艶感を意識したスタイリングをするのもありですが、そこに「ポッピンフィグ」を1:1くらいでMIXすれば軽やかなセット力が加わって、艶を引き立てながらより毛流れを強調したデザインをつくれますよ。
「ポッピンフィグ×ロッキンムーブ」 抜け感を表現しながら、毛束感を強調したいときに
内田:メンズなどショートレングスで少し毛束感を強調したいときは、ハードワックスの「ロッキンムーブ」をプラスするのがおすすめ。「ポッピンフィグ:ロッキンムーブ=1:1」で組み合わせると、しっかりしたセット力を生かしながら、かっちりしすぎない軽い質感を表現できます。「ロッキンムーブ」にもう少し伸びが欲しい、もう少し軽やかな抜け感が欲しいというときにも、おすすめです。
「ポッピンフィグ」はオールラウンダーなスタイリング剤。迷ったらまず使ってみて
内田:この2〜3年の生活が定着し、今もまだおうち時間が長いという方は多いと思います。「おうちにいるけど、まったくスタイリングしないのは物足りない」「スタイリングはしたいけど、あまりベタベタさせずに軽くしたい」というニーズは少なくないのではないでしょうか。そこで「ポッピンフィグ」は、かっちり整いすぎず、でも最低限の毛流れを出せるので、どんなお客様にも使いやすいと思いますよ。
また、「ポッピンフィグ」は艶感とセット力のバランスが、「dAnce.」の中でも人気の高い「モダンシマー」と「ロッキンムーブ」の中間にあたる質感のスタイリング剤なので、1本持っておけば幅広いスタイルをカバーできます。例えば、パーマの少し取れてきたお客様に対して、残っているクセやパーマのふわっとした質感を楽しんでもらうときにちょうどいいと思いますね。しかも、「dAnce.」の他アイテムとの組み合わせ次第でスタイリングの幅をグンと広げられる。オールラウンダーなスタイリング剤です。「dAnce.」の中でどれを使えばいいか悩んだときは、まず「ポッピンフィグ」を使ってみるのがおすすめですよ。
内田聡一郎Soichiro Uchida
hair salon LECO 代表
2003年より原宿のサロンでトップディレクターとしてサロンワークを始め、一般誌、業界誌、セミナー、ヘアショー、著名人へのヘアメイク、商品開発などさまざまな分野で活躍する。2018年、渋谷に「LECO」をオープン。2020年にはセカンドブランド「QUQU(クク)」を共同代表の浦さやかさんとオープン、2022年3月には「LECO odd(レコ オッド)」をオープンした。JHA2020グランプリ受賞。著書に「自分の見つけ方」(2012年)、「内田流+αカット」(2017年)、「内田本」(2018年)がある。また、シザーやシザーケースなどのオリジナルプロダクトも発売中。
(取材・文・編集/A PRESS編集部、撮影/RISSI、一部編集部撮影)
Dance design tuner POPPIN’FIG
2023.1.11 RELEASE
ダンスデザインチューナー
いつでも、誰でも、「ちょうどいい」
スタイリングシリーズ。
Instagram : @dance.design_tuner
Twitter : @dAncedesign_T